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『されどわれらが日々ー』の日々には何があったんだろう

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みんな持っているし忘れられない『されどわれらが日々ー』

作家で元東大名誉教授、柴田翔氏の芥川賞作品で自伝的小説に『されどわれらが日々ー』がある。

学問とは、学生運動とは、恋愛とは。ちょうどわれわれよりひと世代以上前。60年安保の頃の青春群像を描いたもので、60年代の学生たちに大きな影響を与えた小説だった。

私的には東大生男女の恋愛などは全く興味もなかったが、このタイトルには大いに惹かれた。

みんなそれぞれ大切な『されどわれらが日々』があるし、それは人生の最期まで忘れられないものなんだと。

他人にとっては"たかが"のことでも、自分にとっては"されど"

高校野球の名監督、徳島・池田高校の蔦文也監督が、必ず色紙にしたためたことばに『たかが野球 されど野球』があった。

恐らく蔦監督は普通の人にとったらたかが、せいぜい野球だ。
でも、そうであるけれども野球なんだ!と。
つまり野球を通じての教育の大切さ、奥の深さを表現したんだと思う。

柴田翔の小説タイトルは、前段が省略されているが、恐らく『(たかが無名の青年たちの青春だ)でもわれらが青春の日々はいかに大切であったか』
恐らくそんな意味だろう。

"されどわれらが日々ー"の積み重ねが人生なんだと思う

私が歳を重ねたせいかもしれないが、"されど"のことばの重さについて、良く考えることがある。

大学時代は楽しかったし、駆け出しの新人記者時代はもっと楽しかった。
結婚し子どもたちが生まれた日も、されどわれらが夫婦の日々。
8回も弱い選挙を戦ったが、いずれも仲間たちとの『されどわれらが日々ー』だった。

人生ってされどわれらが日々ーという大切な時間の積み重ねかもしれない。

今はゆったりとした時間が流れているが、もう一度くらい『されどわれらが日々ー』といえる日々をつくりたいものだ。

もりもと  なおき

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森本 尚樹 早稲田大学卒。元新聞記者。約20年間、県議会議員を務めました。現在は福祉関連の会社の参与と在京シンクタンクの研究顧問

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