失言、暴言はタレントでも、テレビ局の責任は重大
バカで低レベルなコメンテーターがテレビの世界に蔓延してくると、テレビ局も自ずと危機管理は不可欠だ。ゲストが暴言、妄言を喋ってしまったあと、謝罪すれば良いというものではない。
醜悪な言葉や事実誤認の考え方が一瞬にして全国に流れ、さらにそれがネットで拡散され、多くの人を傷つけることも番組制作者アタマに入れる必要があるだろう。
もちろんこうしたバカなコメンテーターをはじめから出さないよう、きちんと事前に審査、排除すべきだ。テレビ局に一番の責任がある。
デヴィ夫人の酷い妄言にスタジオも唖然!
先日、関西TVのバラエティ番組『胸一杯サミット』では今、政府が打ち出した不妊治療の保険適用について、ゲスト6人が議論した。
この中でゲストのひとりデヴィ夫人の、生放送中の発言はとにかく酷かった。
テレビ局と本人も謝罪をしたが、あとの祭りだ。頭を下げて済む問題ではなかった。番組倫理の観点からみれば、番組の存続さえ問われる、酷いものだった。


『女性の不妊の原因は堕胎』と、あり得ない発言
不妊の原因についてデヴィ夫人は『日本の女性たちに搔爬(そうは)をさせないことが一番いい』と。
そして『不妊の一番の理由は堕胎。9割9分は堕胎。これを禁じるべき』などと、何の根拠もない発言を自信たっぷりに。
そして人工妊娠中絶を禁じるように求めたという。
この直後、女性アナウンサーが直ぐに謝罪したが、ネットでは「望んでも子どもができない人の気持ちを踏みにじっている」「自分の体と人生を守る上で中絶することも権利」「正確な放送をしてほしい」などと批判が続出した。
果たして謝罪で済む話しなのか
デヴィ夫人は後日、ブログに「深く反省している」とおわびのコメントを載せたが、番組内での異論には、数字(9割9分)を間違えたくらいと、反省はなかった。
不妊の人99%が子どもを堕したからだという、とんでも発言で、これを真っ昼間から流したテレビ局は、番組づくりの根本から見直すべきだ。
もりもとなおき