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『末席に座っても政治家は常に正々堂々たれ』〜ある先輩議員のことば

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県議会議員時代の話しだが、座る席をひじょうに気にする議員がいた。いや、口に出さないだけで多くがそうだったのかもしれない。

議会の委員会でも、懇親会を開催する料理屋でもホテルでも当然、上座があれば下座もあるのだ。

そうした議員はやはり地域で会合があると"先生、先生"と気を遣ってもらい、上座に座るのが当然と思っていたのかもしれない。
だから下座だと軽く見られているようにでも思うのか、居心地が悪いのか。
自分の席の位置どりが気になって仕方がないのかもしれない。

議会は期数やその時々の役職で事務方が席を指定してくれる。ところが自分が思っていたより下座を指定されると、露骨に不快感を表す人もいたのだ。党派に関わらず(笑)

私がまだ1、2期生の頃、議会最長のベテラン議員が私にこう言った。

『議員は座る席を異常に気にする人もいるが、了見の狭い話しだ。例え不本意な末席であっても、政治家はいつも正々堂々としていたいものだ。われわれは地域の皆さんを代表してきてるんだから』

私もこの議員の言葉に大いに共感した。
議会は座る席よりどんな発言をするかが重要なのだ。

本会議場は期数順に最前列から座り、期数を重ねる毎に後ろに下がっていく。
私も初当選の時は歳も2番目に若く、最前列でさらに『1番』だったが、最後の期はベテランが座る最後列(写真)だった。

これはこれでなかなか景色は良かった。

もりもとなおき

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森本 尚樹 早稲田大学卒。元新聞記者。約20年間、県議会議員を務めました。現在は福祉関連の会社の参与と在京シンクタンクの研究顧問

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