期待感無き船出
民進党と希望の党が合流し、衆参62人もの新党ができたというのに、これだけ期待感もない、話題にもならない新党の船出はあっただろうか。
とにかく政権政党だった旧民主党崩壊以来の党の変遷、国会議員たちの右往左往ぶりは全く理解できないことが多過ぎる。
政治の世界に20年いた私だってよく分からないし、理解できない。自民党政権がオウンゴールだらけの時、チャンスなのに、本当に残念なご仁たちだとため息しかない。新党の目的も見えない。
新党不参加組は?
民進、希望の国会議員は109人いたらしい。ところが、新党結成の動きがでるや1人抜け、2人抜け、結局、47人もが参加を見合わせた。
今の選挙制度、大きな政党にへばりついてさえいれば、選挙区で落選しても比例復活当選の道がある。だから新党結成したんだろうけど、じゃあ、参加しなかったメンバーは?
無所属で出馬した場合、選挙区で勝てる人は野田元総理とか数人だから、ではどうする?
恐らく地域政党立ち上げて…とか言ってますが、選挙が近づいたら大慌てで人気のある立憲民主党にアタマを下げるんではと、推測する。
自民党の見習うべき執念
自民党の凄いところは政権へのあくなき執念。そして見習うべきは選挙へのたゆまぬ努力だと思う。
細川連立政権ができた時、そして民主党が大勝した時。この時は衆院で僅か100数十人に落ち込んだが、民主に身売りすることなく、落選者は捲土重来を期して地元をコツコツ回っていたのは、凄いと思った。
昨年、小池百合子氏の希望の党が、スタートの瞬間だけ期待を集めた。この時、選挙に弱い神奈川の自民党代議士で希望に飛びついた寒いヤツがいた。入党後、あっという間の党の凋落。彼もあえなく惨敗したのは可笑しかったが、でも現職の裏切り者はたったひとりなんだよな(笑)
立憲民主、抱きつき警戒を
いまのところ、立憲民主党がある程度の人気を保っているのは、立党の生い立ち(希望に排除された)への同情に加え、立憲主義という党の柱をつくり、ブレていないからーというのは、衆目の一致するところ。
しかしこれから気をつけないといけないのは、なんやかや大義名分をつくり、国民民主党に参加しなかった47人だ。
彼らから立憲民主党に入党申請があった場合は、キチンとした政策のすり合わせ、過去の活動、発言のチェックをしないと、また元の木阿弥だろう。
少なくとも政策の一致を
あと国民民主党も、政策的にはバラバラの感じだ。せめて原発政策、憲法に関してキチンとした合意をしなければ、だれも信用しないだろう。
それにしても自民党に塩を送るかのごとき野党に、多くの国民の心は離れる一方だ。
共同代表のひとり玉木雄一郎氏は「20世紀の成功体験に決別し、新しい時代に日本をアップデートしていく」と力を込めたとか。本当にアップデートできるのか。
私が思うに新党含め、非自民勢力がまとまるには、原発政策を推し進める電力系労組出身議員を完全に排除することが最低条件だろう。なぜこれが分からないかなと思う。
もりもと なおき