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『(差別は)いつになったら終わるの』大坂なおみの言葉が胸を打つ

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スポーツに政治を持ち込むな…みたいな分かったようなことを言うヤツがいるが、スポーツはエンタテイメントだからこそ、様々なアピールができるのだ。人種差別や民族差別、貧困、平和を蔑ろにして、健全なスポーツが存在することなどあり得ない。

大坂なおみの勇気ある準決勝棄権

自身の全てである大切なテニスの大会で順調に勝ち進みながら、準決勝の棄権を表明した大坂なおみさん(22)=日清食品=の勇気には、世界から多くの称賛の声が寄せられている。

女子テニスの大坂が米ニューヨークで出場している全米オープンの前哨戦、ウエスタン・アンド・サザン・オープンの準決勝を欠場することを26日、明らかにした。

米中西部ウィスコンシン州で黒人男性が警察官に背後から銃撃された事件に抗議するための彼女自身の判断だ。

その後、大坂は『女子テニス協会と米国テニス協会が一旦、大会を金曜に延期することで、この抗議に多くの注目を集めてくれた』とし、両会と話し合いの結果、参加を決めた。一旦、棄権を表明した意味は大きかった。

私はアスリートである前に、ひとりの黒人女性です。大坂選手は自身のツイッターで

「私はアスリートである前に1人の黒人女性です。黒人女性として、テニスよりも、もっと大事な問題があります。棄権することで劇的に何かが変わることを期待してはいませんが、白人が主流の競技で議論を始めるきっかけにできれば、正しい方向に進むための第一歩になると思っています。警察官の手で黒人が虐殺され続けているのを見ると本当に胸が痛くなります。何度も何度も同じ話題を扱うことに疲れ切っています。いつになったら終わるのでしょう」

と事件についてコメントした。

日本のスポーツ界ならバッシングされただろう

彼女の対応を見て日本人であっても、やはりグローバルな人間だなと思った。日本だけで教育を受け、日本のスポーツ界で生きてきた人間なら、今回の意思表示はできなかっただろう。

1968年のメキシコオリンピック。
男子200mで金メダル、銅メダルを取った黒人選手が表彰式でアメリカ国歌が流れる中、下を向き黒い手袋をつけた右拳を空に突き上げ、世界に向け米国の人種差別に強い抗議の姿勢を示した。

2人は米国ナショナルチームを追放され、当時は白人社会からバッシングされ、職にも就けなかった。
それでもスポーツを通じて世界に向けて黒人差別を訴えたのだ。

大坂の『いつになったら終わるのでしょう』のことばが胸を打つ。

もりもとなおき

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森本 尚樹 早稲田大学卒。元新聞記者。約20年間、県議会議員を務めました。現在は福祉関連の会社の参与と在京シンクタンクの研究顧問

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