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いるのが邪魔だと殴り殺されたホームレス女性の儚い人生とは

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中年男に殴り殺されて人生を閉じたホームレス女性


無抵抗のホームレスの女性を、近くのバス停にいるのが気に食わないという理由で中年の男が殴り殺す。いったいこの女性が何をしたのか。

こんな身勝手な理由で女性を殺害した犯人。そして大都会の真ん中で路上生活をしながらひっそり生きていた高齢の女性と、その生活に手を差し伸べることをしなかった福祉行政。
当然、全国民がもらうはずだった10万円の定額給付金も、路上生活者ということで除外されたのだろう。女性の所持金はわずか8円だった。

コロナ禍の中、社会の病理を象徴するような何ともやり切れない事件だ。

犯人…痛い思いさせバス停にいないようにしたかった

先日未明、東京渋谷区幡ヶ谷のバス停で、ホームレスと思われる女性が中年の男に殴られ死亡した。

目撃者はいなかったが、男がベンチに座る女性を、重量感のあるものが入った袋でいきなり殴り、女性が倒れ込む姿が、近くの防犯カメラに映っていたのだ。

直ぐに逮捕されると思われたが、21日の未明、近所に住む酒店手伝い吉田和人容疑者(46)が、高齢の母親に付き添われ近くの交番に出頭、間もなく警視庁に傷害致死容疑で逮捕された。

吉田容疑者

どけと言っても女性がそこから立ち退かなかった

調べによると吉田容疑者は16日午前4時頃、このバス停で、路上生活をしていた大林三佐子さん(64)をペットボトルが入った袋で殴り、で死亡させた疑い。死因は外傷性くも膜下出血だった。

大林さんがここにいることが気に食わなかったのだろうか。『前日にバス停からどけと言ったのにどかなかった。痛い思いをさせれば、あの場所からいなくなると思った。まさか死ぬとは』と供述している。
また吉田容疑者は近くでゴミ拾いのボランティアをしており、女性を立ち退かせたかったと、供述しているという。

こんなバカげた理由で高齢女性を痛めつけようとしたのだ。

ひと気の無くなったバス停で仮眠をとる毎日だった

大林さんは恐らく住む所が無かったのだろう。かなり以前から、バスの最終便が過ぎた時刻にこのバス停を訪れ、始発便が来る頃にはいつも姿が見えなくなっていたらしい。

その行動を見る限りバスの乗降客に邪魔にならないよう、ひっそり生活をしていたのだろうか。

なぜ路上生活をしていたかは誰も知らない。しかし64才の女性が路上生活を余儀なくされる事情を、誰も知らないという社会に暗たんたる思いだ。

渋谷区は知らなかっのか。誰も区役所に連絡もしなかったのか。政治や行政のわずかな恩恵さえこの女性に届いていなかったのは間違いない。

せめて夜露しのげる場所を提供できないか

もちろんホームレスの扱いは渋谷区だけの問題ではない。他の多くの自治体にもこうした路上生活を余儀なくされている人はいる。弱い立場人に手を差し伸べるのは行政の大切な仕事だと思うが、それができていない。

コロナ禍の中、大林さんのような女性のホームレスが増えているという。

せめて雨露をしのぐ場所がこうした人たちに提供できないものか。政治と地方行政は真剣に考えるべきだ。

もりもとなおき

  • この記事を書いた人

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森本 尚樹 早稲田大学卒。元新聞記者。約20年間、県議会議員を務めました。現在は福祉関連の会社の参与と在京シンクタンクの研究顧問

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