統合が決まっている東京工業大学(東京都目黒区)と東京医科歯科大学(東京都文京区)の統合後の名称は、東京科学大学と決まった。
略称は"科学大学"


気に食わないのは医学と歯学が『科学』で一括りにされていいものかと、いうことだ。
両大学は名実ともに日本のトップクラスの大学でプライドは高く、難易度も互角。まさに五分と五分の統合だ。
それだけに注目された新しい大学名称も、名付けは難しいと思っていた。
しかし6000もの一般公募も参考にした割には、何とも軽い怪しげな私立の新設大学みたいな名前になってしまった。
たかが名称と言うなかれ。大学の名称は受験生の動向さえ左右するのは過去の事例を見れば明らか。
伝統のあった東京都立大学など、都知事となった石原慎太郎氏の気まぐれな鶴の一声で名称変更されたことを思い出す。
まるで新設私立大学のような"首都大学東京"とされた悲しい過去があるのは記憶に新しい。
"首都大"はさらに東京郊外の田舎に移転したのに加え、馴染みのない名称も重なり、難易度もガクンと落ちたという。
そして"石原慎太郎嫌い"の小池百合子知事となり、また元の"東京都立大学"に戻ったことは、OBには大歓迎されている。
名称は大切なのだ。
さて東工大も医科歯科大も2024年には、その名前は無くなってしまう。
超ハイスペックなテクノロジーと医学歯学が連携し、新たな科学技術が誕生することが期待されている。
とは言ってもやはり抵抗はある。
早稲田と慶応が統合されるくらい名称は難しかったとは思うが、
『東京工業医科歯科大学』で良かったのに。
(東京工業大学と東京医科歯科大学)
もりもとなおき