甲子園ベスト4目指すプロジェクトの成果
田舎の農業高校野球部が、たまたま凄い投手がいて甲子園に出場し、あれよあれよというまに決勝にーみたいに思っている人はまさかいませんよね。
秋田県の『高校野球強化プロジェクト』(甲子園ベスト4プロジェクト)の存在を知り、金足農業高校野球部はやはり甲子園で残るだけの理由があったことが良く分かった。さすが教育の秋田県の面目躍如!
秋田県庁
7年目に結果出す
準優勝だから完全に結果を出した。吉田投手の存在はもちろんだが、甲子園の目標を「全国4強」に設定し、2011年、県教育委員会、高野連、中体連、野球協会などが一丸となってプロジェクトをスタート。7年目にして実を結んだ。
素晴らしい秋田県営球場
過去、秋田県勢は98〜10年、夏の甲子園は13年連続初戦敗退。野球県と自負しながらの低迷に、知事のひと声でプロジェクトが誕生した。
社会人野球の一流監督や科学的に野球を分析する専門家を招き、県内各地で指導を。また社会人野球経験者が、中学3年生が部活(軟式野球)を終えた8〜10月に高校野球への準備期間として硬球での指導会を県内各地で。最大で400人が参加したが、金足農の部員も多かったという。プロジェクトには毎年約400万円の予算が組まれた。
この甲斐あって15年夏は成田翔(ロッテ)を擁する秋田商が甲子園8強。プロジェクトはこの年で終了予定だったが、目標まであとひとつだったことから今年まで3年延長していた。
教育の秋田も凄い
秋田県は小中学の全国学力テストも、毎回、全都道府県でトップクラス。運動能力も全国で常にトップクラス。これらも自然になったものではなく、県を挙げてのプロジェクトの結果だ。
この話は以前、文科省で調査したことがあったが、まさか野球まで…と、驚いた。
甲子園の快進撃は地方県に大きな力と自信を生み出すのは、金足農業高校野球部の活躍で実感した。たかが野球、されど野球。年400万円の予算は本当に安いものだった。
もりもと なおき