夢の旅が死への旅立ちになるとは
老後、豪華客船で世界を旅するのは、多くの人が憧れる。しかし価格も高く、誰でも行けるものではない。
豪華客船での年配夫婦の旅は、側から見たら少し贅沢ではあっても、人生での成功者のステイタスみたいな感じがしたものだ。
確か豪華客船『飛鳥』だっただろうか。実際、寄港した豪華クルーズ船を見学した時は、内部も豪華ゆえその思いを強くしたことがある。
そんな人々が羨む豪華クルーズ船の旅が、死への旅立ちになるとは思ってもみなかっただろう。

80代の男女、ともに重症者だった
新型コロナウイルス感染者が続出し、横浜港に寄港していたダイヤモンド・プリンセスの乗客からついに死者がた。
乗客の80代の日本人男女2人で、87歳男性と84歳女性。ともに持病があったという。検査で感染が確認され、医療機関に搬送されていた。
乗船者の死亡は初めてとなった。
ダイヤモンド・プリンセスの重症者は今だ30人弱
大海原を船のデッキから眺め、胸いっぱいに潮風を吸い込む。夜はディナーにシアターで乗客を退屈させない様々な催しもある。
しかし最後は何日間も狭い船室に閉じこもっていたと思うと、気の毒でならない。
ダイヤモンド・プリンセスからは毎日、100人近い感染者が出ているが、19日現在、重症者は日本人15人を含む40~80代の男女29人。うち28人は陽性で1人が陰性。死亡した2人はこの重症者に含まれていた。
とにかく、これ以上の死者は出ないことを祈りたい。
もりもと なおき