権力者が大学に介入した悪しき事例だ
権力者が伝統ある大学の中身に介入したり、勝手に名称変更することは言語道断だと思っていた。
石原慎太郎都知事(当時)に『首都大学東京』(東京都八王子市)などという新興の四流私大みたいな名称に変えられていた旧東京都立大学が、4月1日から昔懐かしい元の『東京都立大学』に名称を変更した。
多くのOBに不評だっただけに、歓迎する声は多いだろう。
都立大学に名称を戻す意向は小池都知事が知事就任後、直ぐに表明していた。都立大への拘りなど小池さんにある訳がないから、理由はよほど石原さんを嫌いだったということだろう。


多くの認識は名称変更じゃなく『都立大学に戻った』
新型コロナウイルスの影響で閑散としたキャンパスだったが昨日、正門の看板は朝一で『東京都立大学』に架け替えられた。
東京都立大学は『都立大学前』の駅がいまだ東横線にあるように、元は目黒区にあった。それが八王子に統合移転しこの時、名称が変えられた。
今回の名称変更について本当に役人は形式主義で面倒くさいなと思うのは、あくまで首都大学東京の名称変更で、昔の都立大学に戻すわけじゃないという。
もちろん別法人は知っているが、みんなが名称が戻ったとの認識だ。過去の都立大学の歴史を消すような言い草にはOBじゃなくとも腹が立つ。
受験生が目指すべき東京にある貴重な公立大学
都立大は東京にある貴重な公立の総合大学であり、東大、一橋、東京工大にはとても手は届かないが、何とか都内の国公立に行きたいという地方の高校生にとって目指す大学のひとつだった。
しかし都心から離れたこと、さらに一気に地方では知名度も下がり、偏差値も都立大学時代より下がってしまったようだ。今後の奮起が楽しみだ。

日野(日野市)、荒川(荒川区)の両キャンパスも、2日にかけて新しい校名板に切り替わった。
もりもと なおき