男の育休の環境整備のためにも小泉環境相は取得すべき
今はさすがにそんなことはないが、10年も前はいろんな職場で育児休業を取得する男性社員がいると『元々変わってるヤツ』『出世はしないタイプ』とか、陰で悪口を言われっぱなしだった。
これではせっかくの制度が役に立たない。大企業のエリート係長クラスが普通に取得しないとこの制度は定着しないなと、考えたものだ。
こうした嫌な雰囲気はさすがに影を潜めてきたと思っていたが、民間の調査では72%もが『まだ社内に男が育休をとれる雰囲気がない』と答えるなど、依然、男の育休は偏見の中にいる。
環境大臣となった小泉進次郎衆議院議員が結婚発表で行なった育休取得宣言で、育児休暇が改めて注目されているが、ここは無理をしても彼は取るべきではないんだろうか。

『会社は育休を取りやすい雰囲気がない』と72%も
エン・ジャパン(東京)が同社のサイトを利用している35歳以上の男女ユーザー2,509人を対象に"男の育休"についてアンケートを行ったところ、53%と過半数の男性が育休義務化に賛成していることが分かった。
しかしこういいながら、取得体験者はわずか10%しかいない。さらに取得したい86%と大きな乖離があるのは、どうしたことだ。
取得したいのはやまやまだが、サラリーマンたちは仕事や出世、休業中の収入など、色んなことが頭の中を巡っているようだ。
これを裏付けるように男性の育休取得率が低い理由については、『社内に育休自体を取りやすい雰囲気がない』と72%も回答。
続いて社内制度が十分でない(60%)、育休中の所得の保証が十分でない(51%)など。
男の育休阻害因子は育児は女の仕事という古い考え
女性は『育児は女性の役割という考え方が根強く残っている』ことが育休取得を阻害してると考えている人が65%いた。
一方、男性が育休を取得する際の妥当な期間はどのくらいだと思うか?と聞いたところ、一番多かった回答は『1カ月~3カ月未満』だった。
これに対し実際に取った人は3日~5日未満(26%)が最も多く、理想に比べて現実の厳しさがかがえた。
あと制度の不備を男女とも60%が感じている。未だに男の育休取得に対し偏見を助長しているのは、制度の不備も要因のような気がする。
もりもと なおき