いぶし銀の菅総理がどんな内閣の布陣を組むか、正直組閣を楽しみにしていたが、これって第三次安倍内閣じゃないのかと思った。完璧な安倍亜流、見事なくらいの派閥人事でのスタートだ。

野田聖子と田村憲久の起用くらいしか、ピンとこない
出揃った役員や閣僚の名前を拝見し、個人的には野田聖子幹事長代理、田村憲久厚生労働大臣に期待するくらいだ。

デジタル担当大臣は菅さんが総裁選で打ち出したもので、民間から有名なIT系企業の社長くらい持ってくるのかと大いに期待した。
しかし何と国会委員会中にワニの動画を一心不乱に見ていた香川の平井卓也氏と聞き、絶望的な気持ちだ。
この人物はお隣香川の地方メディアのオーナーだ。国会議員の中ではネットに詳しいとされている。しかしコロナ禍で露呈したわが国デジタル社会の遅れを、この人物で取り戻すことができるのか。
ポスト菅の官房長官、加藤勝信氏で大丈夫なのか?
自民党の内部のことだから役員などは特に興味もないが、平均年齢71.4才とか。
佐藤勉、山口泰明 Who?という感じだな。

官房長官も加藤勝信氏にはびっくりした。『菅さん、あんたの後で大丈夫?』と心配する。彼のイメージは厚労大臣の時、役所の失態にいつも謝っていたこと。
コロナ感染は『37度5分が4日以上』など、誤った認識をわれわれに与えたことくらいか。
完璧なまでの派閥均衡人事で、情実のそしり免れない人事も
派閥人事を廃すといいながら、役員も閣僚も完璧なまでの派閥均衡人事だ。
二階氏を幹事長に、麻生氏を副総理兼財務大臣当然のように留任させたことに菅さんの限界を感じた。
そして安倍首相の実弟、若い時自分が仕えた人の息子たちも揃って大臣に。情実人事のそしりは免れない。
ひとつだけ評価ができるのは、将来のリーダーとめされる野田聖子、河野太郎、小泉進次郎を登用したことだ。
やはりきちんと育てていく義務があると思う。
不倫疑惑の和泉首相補佐官までもが留任とは!
あと安倍政権下、官邸官僚として評判の悪かったメンバーも残っているのはいかがなものか。
警察庁OBの杉田和博が官僚トップの官房副長官として留任。
さらに熟女医務官僚とのコネクティングルーム不倫として公私混同ぶりが批判された和泉洋人首相補佐官までも再任だ。
あと官邸官僚の横暴ぶりの象徴で、アメリカから媚中派と名指しで批判された今井尚哉首相補佐官までも内閣官房参与として残すという。これは名前だけならいいが。
せっかく総理になったのにもっと思い切った国民受けする陣容はできなかったものか。この内閣を見て、背後にいる安倍首相の様々な思いを感じる。
もりもとなおき