娘が山田真貴子氏に感じたというある種の共感
娘とLINEで話したら、菅首相の息子ら東北新社の豪華接待を受け、内閣広報官を辞職した山田真貴子さんにはある一面では強くシンパシーを感じると言っていた。
どこに?と尋ねたら『飲み会の誘いを絶対に断らない女』という部分らしい。実は娘は自分も『飲み会を絶対断らない女』として、ビジネスの世界で生きてきたという。
娘がいうには女がたくさんいる世界ならそんな必要もなかったんだろう。自分の職場は山田女史の官庁同様、これまでも、他社に転職しても、ずっと圧倒的な男社会だったからという。

男と対等に仕事するには女も飲み会は外せない日本社会の現実
"その場所で男(大半が年上)と対等にやっていくには飲み会参加は不可欠だ。顔を出さない訳にいかない。でも行けば必ず人脈ができた"
と、まさに山田女史と全く同じようなことを言っている。
今回の"事件"は別にして、この部分だけ捉えて面白おかしくかつ批判的に揶揄されているのが、他人事ながらひじょうに悔しいという。

早稲女山田氏は人脈が災いもたらした?
山田真貴子氏は早稲田大学出身。年代的にも典型的な早稲女(ワセジョ)と呼ばれた女子学生だ。まだ早稲田にも文学部以外は女子は本当に少なかった。
そして卒業後も東大卒が圧倒的な数と力を持っていた時代の霞ヶ関で、私学卒、1割もいない女性だったのだ。
だから娘は『お父さん、山田さんもこれまでは相当、頑張ってきたんだと思うよ。でも結局、最後の最後、こんなことになったのは大切にした人脈が災いしたんかな』と、言っているから、背景は良く分かっているようだ。
女性の権利は守られているが、仕事も対等の外資系
うちの娘は幸いずっと外資系企業なので日本企業と違い男女平等、女性としての権利は守られているのは実感するらしい。
しかし反面、仕事に関しても常に対等を強いられてきたようだ。
その部分では女が珍しい時代の霞ヶ関で、周りにチヤホヤされ大切にされてきたと言われている山田真貴子女史とは、少し(かなり)事情が違うようではあるが…
菅首相の後手対応が傷口広げる結果に
さて山田女史に対してではあるが、明らかに公務員倫理規程違反なんだから、菅首相が直ぐに処分していたらこんなにプライバシーや人格の部分まで晒され、攻撃されることはなかったのにと、思う。

菅首相の自己保身か贔屓の引き倒しか、お得意の後手に回ったのはいうまでもない。
そして当然、東北新社との会食で職務に関する話がなされ結果、行政が歪められたなら贈収賄の話しも出てくる。
総務省の関係者と一緒に告発されている以上、今後、東京地検に事情を聴かれる可能性は高い。
入院も批判を浴びる山田真貴子さんだが、霞ヶ関の知人の話しでは相当、メンタルをやられ入院となったようだ。
もりもとなおき