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コロナウイルスと同じように怖い、差別という日本社会の軋み

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SNSを使った感染者への誹謗中傷と地域社会での嫌がらせ

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、社会の中で様々な軋みが起こっている。
ニュースでも度々、取り上げられるのは感染者への悪質極まりない誹謗中傷だ。普通、自治体は名前も発表しないのに何故?と思うんだが、徹底的に探し出しSNS上であること無いこと書き込み攻撃する。そのエネルギーやおぞましいばかりだ。

また地域社会では感染者が簡単に分かってしまうのか、その家庭を様々な形で攻撃する輩がいるから、信じられない。
投石、張り紙とか完全に刑事事件にもなる嫌がらせだ。

タレントの死にはあんなに深く悲しむのに

志村けんさんや岡江久美子さんのコロナ感染による死には、多くの国民はまるで家族の死のようにあれだけ深く悲しむのに、一方でこんな酷い差別事件が起こっている。

また、県外ナンバーの車への嫌がらせとか、地元ニュースかと思ったが、全国で発生しているようだ。

許し難い医療従事者への差別も

そして全く有り得ない話しと思ったが、国民の感謝の対象でしかない医療従事者やその家族までもが、各地で中傷、差別を受けているという。

先日もニュースでやっていたが、女性看護師さんが子どもを連れて公園に行ったところ、別の母子のグループが迷惑そうな目で。
ひとりが『あなた看護師さんですよね。今は公園に来ないで欲しい』と言われたと、インタビューに答えていた。
ここまで情けなくなったのか日本人と思う。

医療現場の苦悩を訴える看護師ら

だれも好きで感染しないし、みんなリスクはある

先週も帰省先の山梨で新型コロナ感染が判明した後、東京に戻ってしまった女性がネットに晒され、凄まじい攻撃を受けている。

女性にはどんな事情があったかも分からない。また無関係の会社が彼女の勤務先として晒され、様々な嫌がらせで業務に支障が出るほどらしい。

そして昨日はまたしても栃木県宇都宮市で軽度の感染者が収容されているホテルで火災が発生した。
現在、捜査中だが放火の疑いもあるようだ。

こんな時に問われる日本人の意識

ウイルス性の感染症はコロナに限らず無数にある。だれも感染したくないのは当たり前だ。コロナに関してはワクチンがまだできていない今、感染しない、人にうつさない努力は必要だが、感染は不可抗力でもある。


東日本大震災での東京電力福島第一原発の事故でも放射能をめぐり何の責任もない福島の人に対し、いじめや差別があったことを思い出す。
未知のウイルスと闘う中で、日本人の意識が問われている。

もりもとなおき

  • この記事を書いた人

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森本 尚樹 早稲田大学卒。元新聞記者。約20年間、県議会議員を務めました。現在は福祉関連の会社の参与と在京シンクタンクの研究顧問

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