徹底したマーケティングで立地を進めるコーヒーチェーン
スターバックスやタリーズ、あるいはコメダコーヒーなど全国展開するコーヒーチェーン店は、例えフランチャイズ店であっても、立地場所を決める時は、人口動態、年齢層など社会環境の調査を中心に徹底的にマーケティング戦略を展開する。
だからオープンした場合、まず失敗はなく、地方都市であってもどの店舗もそれなりの集客が約束される。
スタバは人口10万人当たりに1店舗が全国平均
スターバックスを検証すると、日本の第1号店銀座松屋通り店がオープンしたのは1996年だから、比較的歴史は新しい。
その後、加速度的に増え続け、ゼロ県だった鳥取県には2015年、鳥取市に初めて1号店が。約20年で全ての都道府県を網羅した。
現在、全国で1400店舗余りを展開するが、人口10万人に1店舗が、全国平均。もちろん東京は飛び抜けて多く、10万人当たり2.33店舗あるとか。
ちなみに東京、神奈川、大阪、愛知が店舗数のベスト4。
人口比だと東京、沖縄、京都、愛知がベスト4。
徳島は今月、5店目が開店で、全国30位台に
わが徳島県はこれまで4店舗しかなく、島根、鳥取と並び最下位だった。10万人当たりも42位と低かった。
しかし今月8日、徳島市に田宮店がオープン。5店となったり、人口10万人当たりも0.67店舗に。
一気に32〜33位当たりとなり、岐阜県や北海道と並んだ。


格段に地価の高い場所への立地が圧倒的に多い
タリーズの立地を見ると面白いことが分かる。東京はもちろん地方都市に至るまで、地価の格段に高いところに集中している。
例えば東京だと主要駅の駅前はもちろん、ミッドタウンや六本木の交差点など、とんでもなく地価の高い場所だ。地方都市もほぼ例外ではない。

蔦屋書店と併設している。
これはどうも消費者動向と密接な関係がある。人通りが多い、若者人口が多いということが影響している。
スタバの集客は、生産年齢人口と正の相関があり、65歳以上人口と負の相関がはっきり出ているという。
働き盛りの世代が多く高齢者が少ないところにスタバが多いのは、必然のようだ。
やはりスタバを開店したいような元気な街づくりが、都市の発展には不可欠ということだろう。
もりもとなおき