遅れているスマホ決済が乱立気味になってきた
日本は遅れていたスマートフォンを使ったキャッシュレス決済サービスへの参入が相次いでいる。
QRコードなどの読み取り方式が普及に拍車をかけているが、すでに既存の会社含めサービスは乱立気味。
どこにしたら良いのか利用者はますます戸惑っているのでは?
スマホでのキャッシュレス決済は、NTTドコモなど携帯会社の"おサイフケータイ"などが先行している。
Suicaなど、乗り物に使う電子マネーをスマホで使う方式もある。
ただし店舗側がスマホの電子データを読み取る専用の端末を導入することが必要。これが地方などでは未だ普及の妨げになっている。
そして今、新たに参入が相次いでいるのは、スマホのQRコードやバーコードを読み取るスマホ決済。
LINEペイ、楽天ペイ、オリガミペイなど先行していたが、ヤフーとソフトバンクのペイべき、メルカリのメルペイ、KDDIのauペイなど、10業種が参入している。
やり方は本当に簡単だが…
QRやバーコード方式なら、店側は自分のスマホやタブレット端末、すでにレジに備わっているバーコード読み取り機を使えば済むため、新たに専用端末を備える必要がない。
このため、個人経営の飲食店や中小・零細の小売店などだれでも導入できる。
店のタブレットやスマホでも直ぐに対応できる
例えばQRコード決済の仕組みは各社ともおおむね同じ。
①まず客は支払い時にレジでどの決済サービスを使うかを伝える。
②そしてスマホの専用アプリを起動し画面にQRコードとバーコードを表示。店員が端末でいずれかを読み取る。
③わずか2~3秒後、スマホに支払金額や店の名前などを知らせるメッセージが届き、支払いはこれで終了する。これがレシート代わりか。
買い物客が逆に店舗が提示するQRコードを読み取る方式も。
インバウンド対策にも早く普及を
日本は諸外国より大きく遅れており、個人取引のキャッシュレス決済はまだ2割弱しかない。
例えば利用額の一部を減税対象としている韓国が9割以上、英国では7割弱に達している。中国人も現金は持ち歩かない。
政府は消費増税対策でキャッシュレス決済時のポイント還元することで後押し。25年までに4割程度に引き上げる目標を掲げている。
もちろん課題もある。利用者は訪れた店舗や使いたいサービスにあわせて別々のアプリを入れ、決済のたびに起動する必要がある。
アプリの作動にも若干、時間がかかるし、果たして高齢者に馴染めるか。レジが混雑する可能性も大だ。
しかし普及させたいのであれば、さらなる啓発が大切だ。インバウンドの海外観光客を呼び込むためにも地方への普及啓発にも力を入れるべきだ。
もりもと なおき