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タレントが犯罪者となった場合、映像作品の取り扱いのあり方とは?

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逮捕されたタレントの出演作品はどうすべき?

タレントが事件を起こし逮捕された場合、それまでに収録したテレビ番組や映画配給はどうするのかという判断がテレビ局などを悩ませる。
先日、派遣マッサージの女性を暴行、強制性交で逮捕された新井浩文被告の事件。
そしてこの度、コカインの吸引による麻薬取締法違反容疑で逮捕されたピエール瀧容疑者の場合も、テレビ局や映画会社を悩ませている。

上・新井被告、下・ピエール瀧容疑者

基本的に考え方は2つに分かれる。ひとつは作品に罪はない。本人以外の出演者、スタッフの事を考えれば、作品として世に出すべき。

もうひとつは犯罪は全て反社会的な行為だ。特に麻薬などのケースは必ず背後に反社会勢力がいる。
こうした勢力を容認しないという強い姿勢を示すためにも、作品を表に出す訳にはいかないーとの考え方だ。

特にスポンサー企業は後者の考え方が態勢を占め、スポンサーがつかないテレビ番組は放映は難しい。
CMなら即刻、放映中止になる。

強姦の新井被告は配信、配給中止へ

新井被告の逮捕前までの出演作は130本近くに及び影響は広範囲に。NHKは出演していた『真田丸』などの配信を停止した。
また6月に公開予定の映画『台風家族』は公開延期に。同じく公開予定の映画『善悪の屑』については日活が、公開中止を正式に発表した。
テレビドラマは代役で撮り直すなど、被害は映画、テレビ広範囲に及んでいる。

東映はピエール容疑者の映画、予定通り上映へ

ところがピエール瀧容疑者の場合、来月公開の映画『麻雀放浪記』が予定通り公開されることが決まった。
制作、配給元の東映は「罪を犯した1人の出演者のために、作品を待ちわびているお客さまに、すでに完成している作品を公開しないという選択肢は取らないという結論に至った」と説明した。

NHKは反社会的と放送中止

これに対し、ピエール容疑者が出演する大河ドラマ『いだてん』のNHKは、同容疑者の出演場面の撮り直しやNHKオンデマンドでの過去作品の放送中止に踏み切った。
その理由について、同総局長は「反社会的な行為は容認できない」とした。

なんでもありでは社会正義保てない

芸能界やプロスポーツの世界のスターは社会に大きな影響を与える。
だから私は反社会的な罪を犯した者がどんなスターであれ、出演する映像を普通に社会に晒すのはやはりおかしいと思う。
それが強姦や麻薬となれば尚更のことだ。
なんでもありでは社会正義は成り立たなくなるだろう。スポンサーが降りるのは、ごく当たり前の考え方だ。

もっとも、罪を償った後の社会復帰は別だ。

もりもと なおき

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森本 尚樹 早稲田大学卒。元新聞記者。約20年間、県議会議員を務めました。現在は福祉関連の会社の参与と在京シンクタンクの研究顧問

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