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チロリン村とくるみの木が始まるまでに帰宅した幸せな少年時代

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最近はずいぶんテレビ離れしている。ニュースや報道番組以外はあまりみることもない。ドラマなどは『東京ラブストーリー』以来、遠のいている。

思えば子どもの頃はワクワクする番組があった。魁傑ゾロ、ララミー牧場、バットマン、ディズニーランド、ローンレンジャー、スーパーマン…あげてみるとアメリカのテレビでも人気のあった"洋画"ばかりだ。

七色仮面や魁傑ハリマオ、少年ジェットやマグマ大使など日本の番組もあったが、アメリカを超えたと子どもながらに実感したのは、やはりウルトラマンと仮面ライダーだった。

こうしたアメリカからのテレビ映画に心躍らせたが、NHKで月曜〜金曜まで毎夕、放映された『チロリン村とくるみの木』という人形劇が忘れられない。


確か5時45分から15分間の番組だった。
わが家にテレビが入った時からあった番組だから調べてみたら、なんと1956年、テレビ放送が始まったころからやっていたのだ。

キャラクターは全て果物や木の実、野菜などに加え、ネズミやコウモリ、イタチの小動物でとにかく覚えきれないほど。
今でも記憶に残るキャラはクルミのクルコやピーナッツのピーコ、玉ねぎのとん平、つぼみのリップちゃんなど。
果物族と野菜族がことごとく対立し、騒動が起こる物語だった。

毎日、学校から帰りランドセルを放り出すと暗くなるまで遊びほうけた毎日。母親には『チロリン村が始まるまでに帰って来なさいよ』と、言われていた。

その時刻までに慌てて帰り、夕飯を作る母親に今晩のおかずを確認し、チロリン村を楽しんだ。
割烹着を着た母親が作るコロッケやご飯の炊ける良い匂いが茶の間に漂う、幸せなひとときだった。

チロリン村はカラー放送に変わって間もなく小学6年生になった1964年に終了した。
変わって『ひょっこりひょうたん島』が始まったが、さすがに中学に入ると見ることはなくなった。

あんな良質な子ども番組はもう二度とないだろうな。

もりもとなおき

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森本 尚樹 早稲田大学卒。元新聞記者。約20年間、県議会議員を務めました。現在は福祉関連の会社の参与と在京シンクタンクの研究顧問

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