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ハイレベルな4人だから、失敗の原因は攻めた結果と分かっている

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『今更ながら男子4×100mリレーを振り返る』

オリンピックに参加した全ての日本人選手の中で、私は4×100m、第一走者の多田修平とニ走の山県亮太は極めてインテリジェンスが高く冷静で、あのような失敗から1番、ほど遠いところにいるアスリートだと信じていた。

だからあの失敗には驚きしかなかったし、恐らく深く考え込んでしまっているであろう2人が気の毒でならない。極めて高いミスの可能性を理解しながらの勝負だったのだ。

とにかくこのリレー種目は楽しみだった。しかしテレビメディアのようにメダルなど1ミリも期待はしていなかった。彼らの最高の走りを見たかっただけなのだ。

そもそも予選のタイムは全体の9位。予選落ちしたアメリカより下だった。個人だって100mに出場した全員が予選で姿を消した。
リレーは足し算ということを考えたら、金メダルどころか銅メダルもまずあり得ないと考えていた。

しかしながらメディアは予選から決勝の直前まで、『さあ金メダルだ!』とか『メダルかけて今夜決勝!』とか煽り立てる。このメディアの無責任な煽り方がどれだけ4人に不要なプレッシャーをかけてしまったのだろう。

多くの戦いをくぐり抜けた歴戦の彼らも、こうしたプレッシャーは相当なものだったことは容易に想像できる。前夜も何度もバトンパスについて作戦を練ったようだった。そして勝負に出た。

素晴らしかった多田のスタート、そして走り。恐らく金メダルを取った隣のレーン、イタリアの第一走者に負けてはいなかった。
素人目には山県の助走がエラい速すぎたような気はしたが、当然、乾坤一擲の勝負のための作戦だった。タイミングは間違っていなかった。


今回の五輪ではバドミントン桃田同様、悔しい思いをした4人だから、それぞれが何らかの形でリベンジを果たして欲しい。
ごちゃごちゃ外野が言わなくとも、冷静な彼らだから失敗の原因は分かっているだろう。

もりもとなおき

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morimoto_ naoki72

森本 尚樹 早稲田大学卒。元新聞記者。約20年間、県議会議員を務めました。現在は福祉関連の会社の参与と在京シンクタンクの研究顧問

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