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ブランド力示す都道府県魅力度。下位グループは観光振興もままならぬ

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徳島県の魅力度、指定席のブービー

毎年、この時期に発表される民間の調査会社『ブランド総合研究所』による都道府県 & 全国1000都市の魅力度ランキングは、見るのが嫌になる。
わが徳島県はほぼブービーが指定席だから。今年も昨年同様、やはり6年連続の最下位茨城県の手前、46位だった。
このランキングは、47都道府県と国内1000の市区町村が対象。認知度や魅力度、イメージなど全84項目からなる「地域ブランド調査2018」によるもので、今年で実施は13回目。全国の消費者3万24人から有効回答を得た。データは極めて豊富だ。

10年連続トップの北海道や2位の京都府、3位の東京など比べるべくもないが、四国でもダントツ最下位は衝撃だ。
他にも国体天皇杯、センター試験、県外からの宿泊客数、はたまた都市下水の普及率まで、何れも最下位グループもしくは最下位だ。この順位も仕方ないかなとは、思う。

一朝一夕では困難なイメージアップ

人口弱小県だからある程度は下位にくるのは仕方がない部分もある。しかしこの魅力度調査は人口などは関係なく、"その都道府県に抱くイメージ"だから、極めて厳しい結果だと言わざるを得ない。

最下位は昨年に続き茨城県だが、われわれから見ても確かに茨城県は魅力を感じない。わが徳島県も他の都道府県からそのように見られているんだと、自覚せざるを得ない。

ブランド力不足は全てに影響

やはり県の持つイメージ=ブランド力だ。観光はもちろん企業誘致、大学などには大きな影響を及ぼす。徳島県が少しでもイメージアップするよう、行政は絶え間なく戦略を練る必要があるし、県民一人ひとりが知恵を絞る必要があるだろう。

調査は84項目ものデータがある。何が弱いかひとつひとつ検証すべきだろう。例えば『食事が美味しい』が40位とは、いかに徳島の食材、食文化がPRされていないか。食文化はえこひいきなしにトップクラスだろう。
『観光に訪れたい』も42位という低さだった。

なんとか伝統芸能、祭りなどは8位につけた。これは間違いなく阿波踊りの知名度だろう。
この夏は唯一の観光資源とも言えるこの阿波踊りの運営を巡っても大混乱し、大きくイメージダウンした。県のイメージの悪さを考えたら、こんなことをしてる場合じゃないんだが…

このアンケート調査はほとんどイメージに基づいて答える。食にしても47都道府県、食べ歩いた人はまずいない。だから魅力度アップには徳島のイメージづくりと発信がいかに大切か。
やはり長年に渡り良いイメージづくりの努力を、他の都道府県に比べ怠ってきたと言わざるを得ない。

自画自賛は成長なし。厳しく現状認識を

かなり以前、徳島県庁の観光を担当する若い職員が『県南の素晴らしい海岸線は、全国どこにも負けてない。なぜ人が来ないんでしょう』と私に。
これに対し私が『汚い湘南の海と美しい県南の海、どちらに海水浴に行きたいか?俺は迷わず湘南やな』と言ったら『先生、議員さんがそんな考えではダメだと思います』とマジ顔で。こいつは全く観光など分かってないなと、感じたことがあった。
観光における付加価値の重要性は例えば高知桂浜。日本の夜明け、若き坂本龍馬が海岸を走ったから観光地になりえた。

県庁の皆さんは真摯に知恵を絞ってください

井の中の蛙、自画自賛は成長がない。いっそ広告代理店などに知恵を拝借するのもいいかも知れない。私も大手旅行代理店の中四国担当者と話しをし、目から鱗のことがあった。

もりもと  なおき

  • この記事を書いた人

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森本 尚樹 早稲田大学卒。元新聞記者。約20年間、県議会議員を務めました。現在は福祉関連の会社の参与と在京シンクタンクの研究顧問

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