どうなるポスト徳島そごう。市はまだ全く見通したたず?
徳島そごう店長から手紙がきた。長い間、ご愛顧いただいたというお礼と、来年8月30日をもって閉店する挨拶状ミレニアム会員向けだろう。
確かに36年間、個人的にはよく行った方かもしれない。

と同時に、今朝の徳島新聞朝刊に、遠藤徳島市長に対する"ポスト徳島そごう"に関する定例記者会見の記事が載っている。
当然、市として重大に考えているのは分かるが記事を読む限り、そして昨夜のニュースでの市長の表情を見た限り、まだ具体的に何の見通しも立っていないことが見て取れた。
徳島市が主体性を持つべきで、管理会社のサポートだけはとんでもない
『(そごうの後に)入居を希望する複数の業者から問い合わせがあり、見学にも来ている』とのことだったが、さあどうなんだろうか。どのくらいの関心を持ってくれているのか。
そしてかなり気になったのは『あくまで(ポストそごう探しの)主体は徳島都市開発。市はサポートに徹する』との、市長の発言だ。
おいおいと、思った。
当然、そごうの入居するアミコビルという建物を所有、管理する徳島都市開発抜きには対応できないのは分かるが、われわれ市民の認識は徳島都市開発=徳島市だ。
"過去、何人市役所から天下りしたんだ。もう逃げかい?"との印象を市長に持った市民は多いのでは。
都市開発が抱える莫大な借金について市長は『公金投入』の可能性にまで触れたことを見ても、単なるサポートで済まないのは明白だろう。
ポストそごうについて市長は1日も早く明確な指針示せ
そごう撤退について徳島市や徳島都市開発は、そごうなどが入居するアミコビルについて、そごう撤退後、どんな使い方をするか明確に示す必要がある。
こんな定例会見で記者に聞かれたからの話しでは、全く話しにならない。
『今は徳島駅前で商業施設を維持するのに重きを置いている』とのことだが、果たして地下2階から地上9階までのあの広い徳島そごうだ。
この百貨店不況の時代、極めて商圏の狭い徳島に百貨店がくることは考え難い。
そして撤退した百貨店の後の百貨店は運営は相当困難だと聞く。やはり徳島市と都市開発の人脈、知恵だけではなく、広く市民やプロたちの提案を受ける形を取るべきではないのか。
ドラスティックな提案と実現能力が争点の徳島市長選挙を
徳島都市開発、この小さな会社に金融機関の借り入れなど、55億円もの債務がある。徳島そごうには敷金などの返済もある。
市長は『倒産回避のため公金投入は選択肢としてある。現時点では何の検討もしていないが…』と、語ったが、公金すなわち、市民の税金。そんなに簡単なものではない。
ポストそごうの在り方は衰退していく地方都市が再生できるか、せめて現状レベルで踏みとどまれるか、完全に衰退するかしかない。
来年2月は徳島市長選挙もある。ポストそごうがもちろん大きな争点になるだろう。ドラスティックな提案と、それを実現できる候補は果たしているんだろうか。
もりもと なおき