忖度報道はもうたくさん
テレビで最も大切なのは、ニュース番組だと思う。そのニュースも各テレビ局大幹部が安倍さんとメシを食い、仲良しなって安倍政権に忖度させるもんだから、酷い状態になっている。下も根性無しのサラリーマンで普通に上に忖度するから、ロクなニュース番組ができない…
ひと握りの真のジャーナリストはどこにでも、例えNHKでもいるんだけど、忖度組の力が圧倒的に強いから、チームワークでニュースをつくるシステムの中に簡単に埋没させられる。
こうした組織が嫌で飛び出しても、今度はどこも使ってくれない。
雑誌、週刊誌も下手したら休刊した新潮45みたいに、ネトウヨ好みの雑誌に成り下がっているからだ。
画面から姿消した良識あるキャスターたち
実際に政権批判や原発の問題、積極的に発言してきたキャスターがどれだけ姿を消したことだろう。
姿を消しても昔ならまた活躍する別の場所があったけど、こんな具合だから仕事をする場さえ失っている。
NHKはとんでもなくカネがあるから素晴らしい番組もつくる。圧倒的な資金力で外国にまですぐに足を伸ばし、時には歴史的なドキュメンタリー番組を見せてくれる。
これから比べたら民放の下請け会社や系列のローカル局がつくるドキュメンタリーなどママごと遊びみたいな時がある。
しかしだ。生のニュースに安倍さん腰巾着、安倍広報と言われる女性報道幹部がしたり顔でヨイショのニュースを垂れ流せば、NHKの良識ある番組を見た感動は、一瞬にして吹き飛んでしまう。
湧川某が女湯に突入し処分されたが、実はこうした不祥事より遥かに報道機関としてのNHKを疲弊させていくのが、権力への迎合報道だ。
基本、NHKが映らない地域は日本で無いとされる。だから今、日本で起こっていることをNHKがちゃんと報道してくれないと、日本人が正しい判断ができなくなってしまう。
改憲はNHK抜きに語れないのを安倍さんは知っている
改憲について安倍政権下で行うことは半数以上の国民が反対している。
しかし改憲を発議し、天下のNHKが政権広報と化したらどうなるか?世論は時に危うく、あっというまに賛成に引っ張られてしまうことは容易に想像がつく。
そういう意味では早くからメディア戦略を仕掛けてきた安倍さんの、改憲への執念をみるし、メディアを丸め込む作戦は着々と成果を上げていると考える。残念ながら。
NHKの報道が国論を左右する時がある
安保法制以降、高プロの問題、最近の入管法改正、水道の民営化が可能となる法案…いずれもメディアが早くから問題点をとらえキチンと報道してきたら、流れは少しは変わっていたはずだ。
しかしいつも感じるのは実際に修正が可能な時は沈黙し、与党が強行裁決に向け動き出した頃、やっと報道し出すという体たらく。これではオピニオンリーダーなどあり得ない。
秋の番組改編ではテレビ朝日の『報道ステーション』日本テレビの『News ZERO』ともメインキャスターが2人の女性アナに代わった。それはそれでいいのだが、視聴料は低調とのこと。
私も毎晩、観ていた番組だが、報道番組ということを考えればやはり、局のニュースに対する姿勢を疑わざるを得ない起用だと、思わざるを得ない。
視聴者は正直だからたちまち視聴料に反映する。やはり視聴者層の多くは政権に忖度しない、硬派の番組を求めている証左だろう。
テレビだけの批判となったが、メディアがしっかり役目を果たせば、日本は良い方向に向くし、少なくとも政治家の質は少しは向上する。
もりもと なおき