剣・鏡・まが玉を継承して初めて天皇に
三種の神器。これらの神器を所持することが皇室の正統たる帝の証し。天皇継承と同時に3種の神器も継承された。
このうち剣とまが玉が天皇即位の礼で新天皇に渡され、新天皇は大切にご自身のクルマに積み込まれた。
三種の神器とはそれぞれ八咫(やた)の鏡、八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)、草薙剣(くさなぎのつるぎ)。
このうち剣とまが玉が厳かに手渡されたが、平成天皇も新天皇も中身はご覧になったこともない。見てはならぬものらしいからだ。
だからわれわれが見たくても絶対、叶わぬ望みだ。
われらの三種の神器とは訳が違う
三種の神器はわれわれの身近にもある。例えば選挙の三種の神器とか受験の三種の神器とか。高度成長前はクルマ、冷蔵庫、クーラーが家庭の三種の神器だったこともある。
天皇家の三種の神器は剣、まが玉、鏡をいう。日本神話で天皇の祖先が天照大御神から授けられ、高天原から降臨したとされる。
そしてずっと伝わってきたのが三種の神器。しかし実際に皇居・天皇家にあるのはまが玉だけで、剣は名古屋の熱田神宮、鏡は伊勢神宮にある。
それぞれ神宮のご神体となっている。
まが玉以外、皇居にあるのは神の宿るレプリカ
即位の礼で使った剣は形代(かたしろ)といわれるレプリカで、本物の代わりに使われるが、神の御霊が宿っているとされます。
剣と鏡の形代は皇居御所にあります。
三種の神器の意味合いは、八咫の鏡は知恵を、八尺瓊勾玉は慈悲深さを、草薙剣は勇気や武力を象徴しているといわれている。
鏡は動かすことも不可
ところで鏡はなぜ、天皇陛下に渡されなかったかと、疑問に思ってる人も多いようです。
この八咫鏡は天照大御神の神体(神が宿っている依代)として宮中の賢所(かしこどころ)に安置されています。
三種の神器のうち八咫鏡が最も神聖な神器であるとされており、天照大御神を祀る賢所としては、例え形代でもご神体を動かすことはできないため、八咫鏡だけは儀式に持ち出さないとか。
まあ、凄い伝統行事です。
もりもと なおき