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上野千鶴子氏の祝辞は、男社会とエリートへの強烈なメッセージだった

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メッセージ性に溢れた祝辞だった

東京大学入学式での上野千鶴子女史の祝辞が話題を呼んでいる。ネット検索でもその全文が上位にランキングしたから、多くの人が読んだのではないだろうか。

東大での入学式の祝辞だから、もちろん、東大生に話したものだ。
しかし今の時代、ネットで拡散することは女史も東大総長も百も承知だ。

 

上野さんのことばは、東大新入生だけじゃなく、男社会、そしてわが国の特権階級、貧しい人たちを踏み台にしていい生活を送る全ての人々に対する、強烈なメッセージだったような気がする。

弱者のために働き、自分たちの弱さも知れ

「がんばったら報われるとあなたがたが思えることそのものが、あなたがたの努力の成果ではなく、環境のおかげだったこと忘れないようにしてください」

親が勉強しやすい環境をつくってくれたから、東大にはいれたんだよ。自分の力じゃないよ。能力があっても環境によってはいけない人もいる。

そして東大だけじゃない。女子差別の入試をした私立医大へすんなり入る男子諸君らも環境のお陰じゃないのかと。

そして「あなたたちの頑張りを、どうぞ自分が勝ち抜くためだけに使わないでください。恵まれた環境と恵まれた能力とを、恵まれない人々を貶めるためにではなく、そういう人々を助けるために使ってください。そして強がらず、自分の弱さを認め、支え合って生きてください」

今の政治や官僚の世界が頭に浮かんだのは私だけか?
2世、3世がはびこり、弱者の気持ちなど微塵も理解しないヤツが多数を占める政治の世界。
そしてこの政治の元、東大出身者を中心とした官僚機構は、果たして多くの国民に向いて仕事をしているんだろうか。

これは断じて否だ。恵まれない人々や弱者に向いた社会が構築されているとは、とても思えない。
そしてそんな政治家たちに蹂躙されているかのごとくの官僚機構。決してあなた方だって強くないんだから、時には支え合って闘いなさいと。
こんな上野さんの声が私は聞こえた。

理解できなかった学生諸君もいつかは理解を

予想通り賛同の声に交じり、入学式に参加した男子学生からも多数の意見が寄せられたが、『祝辞で言う話しじゃないだろ!』みたいな、意見も多かった。
上野さんの言葉の意味がわからないままの人生を送るなよと、彼らには言っておきたい。

もりもと なおき

  • この記事を書いた人

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森本 尚樹 早稲田大学卒。元新聞記者。約20年間、県議会議員を務めました。現在は福祉関連の会社の参与と在京シンクタンクの研究顧問

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