うっかり1票でのちに後悔するのは日米同じだ
その国の政治のレベルは有権者のレベルを反映する。これは国に限らず地方も全く同じだと思う。立派な政治家も愚かな政治家も全て有権者である国民、都道府県民、市民が選んでいるからだ。
選挙が終わり期待外れだと、有権者は直ぐに騙されたと後悔するが、騙されるのも有権者の責任なのだ。
うっかりの1票が4年間、あるいは6年間の後悔になる。そしてまた選挙で騙される。こんな堂々巡りをどれだけ日本の政治と日本人は繰り返していることか。そして実はそれはアメリカだって同じくなのだ。
トランプ劣勢の世論調査に、トランプが難クセを
アメリカのトランプ大統領の再選に赤信号が灯り始めた。CNNが次回大統領選挙に関する世論調査結果を公表したが、『民主党バイデン候補に投票』が55%に対し、トランプは41%と、いつのまにか大差となっている。支持率も38%と、昨年1月以来の低水準に落ち込んだ。

しかしこのCNNの世論調査にトランプがケチをつけたというから驚きだ。トランプ陣営はCNNに対し調査結果の撤回と謝罪を要求した。
理由は『偏向した質問事項とゆがんだ抽出方法を通じ、米国の有権者を欺く狙いがある』と指摘。
さらに『投票を抑制し大統領の勢いと熱狂をそぎ、全米における大統領への実際の支持に関し、誤った見方を提示するものだ』としている。
これがCNN社長宛に書簡で送られたが、もちろんCNNは直ちに要求を拒否した。NHKであるまいし、忖度などする訳がないのだ。


世界一公平な客観報道に徹するCNNには忖度もウソもない
ワシントンポストやニューヨークタイムズが支持政党を明確に示すのと異なり、どんな事実も淡々と、粛々と流すのがCNN。あとは賢明なアメリカ国民が自分で判断をする。
忖度報道が普通のわが国にも日本版CNNができないものかと、いつも思う。
アメリカでは今、新型コロナウイルスへのトランプ政権の対応や、黒人差別に反対するデモもトランプ大統領批判へと矛先が向いている。
パウエル元国務長官はじめ共和党の有力者さえも、反トランプを明確に打ち出しはじめた。多くのアメリカ国民は日本人よりは『うっかりの1票』に気づく有権者が多いかもしれない。
それにしても民主党バイデンさんも77才の老人だ。JFケネディが颯爽と登場したのは弱冠43才だった。
もりもとなおき