中日ドラゴンズ根尾昂君の優等生ぶりは大阪桐蔭高校時代から非の打ち所がない。エースで4番、学業でも偏差値70も驕ることなく、練習と勉強を両立させていた。そしてプロになっても人間性は微塵も変わることなく。第一号ホームランを打った夜の心温まるエピソード。

本人、両親、ファン待望の一発は満塁弾だった
われわれ根尾昂ファンにとって待ちに待った一発だった。入団3年目。ファン待望の第一号ホームランが先日のDeNA戦で飛び出した。それもグランドスラムとあってドラゴンズファンは狂喜乱舞した。
そしてこのホームランを打った日の根尾君の、ファンの心に響くエピソードが伝えられてきた。やっぱり好青年過ぎると。
ホームランボール拾った男性にサイン下手袋をプレゼント
このホームランボールは実は外野スタンドでキャッチした男性(58)がいた。
男性は根尾君にとって生涯記念の大切なボールだと、球団職員を通じて直ぐに返却してくれたのだ。
すると根尾君から『このホームランを打った時に着用していました』と、これも大切なバッティング手袋にサインをしてプレゼントしたのだ。
さらに球団のYouTubeを通じてこの男性に『返していただきありがとうございました。またキャッチして貰えるよう、頑張ります』と、伝えた。
本当にいい青年だ。


(球団YouTubeより)
マスコットガールにも帽子を取り頭を下げる律儀さ
私はもう一つ、彼の変わらぬ人間性を見たのは、このホームランを打った日のヒーローインタビューのお立ち台に上がる前、若い球団のマスコットガールが、ドラゴンズ人形を手渡す時だ。
この時、驚いたのは根尾君はきちんと帽子を取り、この若い女性にも丁寧に頭を下げた。
恐らくこんな選手はどこにもいない。ご両親の育て方の賜物だろう。
あまりの優等生に、プロは少々ワルの方がスケールの大きな選手になるとかの声も聞こえる。
しかし不良より優等生がいいに決まっている。
子どもたちがこんな野球選手を目指すことこそ、野球だけじゃなく全てのスポーツの目的だと思う。
もりもとなおき