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九州に集中豪雨!1時間に100ミリ降る雨の、恐ろしい破壊力

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異常な集中豪雨により九州で大変な被害が広がっている。1時間に100ミリを超える雨って、いったいどんな降り方するのか。私は記者時代、経験したがとにかく尋常でない。雨と雨に隙間もなく、もの凄い勢いで滝にからだが叩きつけられる感じだった。被害が収束することを心から願っている。

激しい豪雨で氾濫した熊本県の球磨川

ワイパーは役に立たず、まさに滝のようだった

ある年の梅雨の終わり。徳島県南部が集中豪雨に襲われ、相当な被害が出そうということで県南支局の応援に。

クルマで阿南市を通過する時は大したことはなかったが、阿南市と旧日和佐町を繋ぐ日和佐トンネルを抜けるやいなや、雨足は度肝を抜かれるくらいの勢いに変わったからびっくりだった。クルマのワイパーなど何の役にも立たなかったのを覚えている。

取材のためJR日和佐駅前でクルマを降りたが、『これが話に聞く県南の雨か!』と、思ったものだ。

夜、支局でニュースを聞くと『日和佐町で1時間に100ミリを超えた』と報じていたから、体感できたのは貴重な経験だった。

全国1300カ所のアメダスで計測する

さて"1時間で100ミリの降水量"とは具体的にはどういうことだろうか。簡単に言うと1時間に雨水がどこにも流れずに100ミリ溜まること。この溜まった水の深さを計測し、80ミリとか120ミリという。

計測はアメダスという気象庁の無人観測施設にある雨量計で計測され、そのデータがインターネット回線で地域気象観測センターへと送られる。
アメダスはなんと全国47都道府県に1300カ所もあり、17km間隔で設置されているとか。

1時間100ミリとは半畳に100ℓの水をぶちまけたに等しい

さて1時間で雨が水深10cm溜まるのは、体感でどれだけの水なのだれうか?例えば広さ1平方メートルだと
100cm×100cm×10cmだから10万立方cm、これは100リットルとなる。
1平方メートルは畳半分の広さだから、1時間に畳半畳に2リットルのペットボトルの水を50本もぶちまけたのと同じだ。

これが広範囲ならとんでもない水量が地面に落ちるから、側溝や下水などあっという間に溢れる。都会で下水マンホールの鉄の蓋が飛ぶのは、溢れ出る水圧なのだ。

これだけの雨が何時間も降り続けば道路は冠水し、小さな河川なら氾濫するのは必然だろう。
ゆっくり降る雨は側溝や排水路で処理できるし、河川に流れ込んでも氾濫することはない。短時間の集中豪雨はやはり怖い。

もりもと  なおき

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森本 尚樹 早稲田大学卒。元新聞記者。約20年間、県議会議員を務めました。現在は福祉関連の会社の参与と在京シンクタンクの研究顧問

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