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京アニ放火殺人事件。被害者全員の名前が公表されないことの意味

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京アニ事件、亡くなった人の氏名が一部しか公表されないのはなぜ?

これまでごく一部の例外はあったものの、事件、事故で亡くなった被害者の名前はその日のうちに警察発表されていた。

メディアなどはその名前を基に遺族らと接触、被害者の人となりや生活環境を知り、事件の本質に一歩でも踏み込んだ記事やニュースができることも多かった。

ところがガソリンを撒いての放火により、35人もの尊い命が奪われた京都アニメーションの放火殺人事件は、発生から半月が経過し、やっと被害者のうち10人の名前が警察により発表された。

他の25人については遺族らの了解がまだ取れていないと、氏名公表には至っていない。

警察が会社や遺族の希望と遺族感情に配慮したため

今回の事件で「京都アニメーション」側は遺族の感情を考慮し、警察などに対して、亡くなった社員の実名を出すことを控えるよう要望していた。

これに対し京都府警は「遺族への配慮などから発表の時期や方法を慎重に検討している」と説明。

事件から2週間たっても公表していなかったが2日、遺族の承諾を得られたとして、10人について名前を公表した。

ネットでも賛否両論だ。
特にテレビカメラが被害者の自宅などに押しかけ、悲しみにくれている家族に失礼な質問を浴びせる光景は、今回に限らず特に非難の声が圧倒的に多い。

私も同じくメディアで働いていたものとして、テレビのやり方にはいつも腹立たしい思いはあった。

多くの人の献花が絶えない京都アニメーション


その人の人生に、もう一度光を当てることは意味のないことじゃない

しかしいかなる場合も被害者の名前を伏せることは反対だ。
『自分の子が名前も公表されず、人知れず死んでしまうのはたまらなく辛い』という遺族の話には、全く同じ思いだった。
どんなに若くても人それぞれ貴重で愛おしい人生があったはずだ。

私はそんな人たちに最後にもう一度、光を当て、多くの人たちに彼の、彼女の人生を知ってもらいたくて、精一杯の記事を社会面に書いたことを、思い出す。

遺族の気持ちが最優先はいうまでもない。しかしそんな遺族の皆さんがメディアに抵抗があるのは、取材に当たる記者、リポーター諸君の態度と行儀の悪さだ。

この事件を機に、メディア側も事件取材の在り方を考えるべきことがたくさんあったのでは。

もりもと  なおき

  • この記事を書いた人

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森本 尚樹 早稲田大学卒。元新聞記者。約20年間、県議会議員を務めました。現在は福祉関連の会社の参与と在京シンクタンクの研究顧問

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