京都大学名物、立て看板。通称タテカンがついにキャンパスから消えるらしい。
京都大学名物、立て看板。通称タテカンがついにキャンパスから消えるらしい。
政治からサークルまで
政治からサークルまで
1960年代〜70年代半ばまでは、タテカンは大学の風物詩だった。特に京大や早稲田はキャンパスがタテカンだらけの時代も。
新左翼セクトの政治闘争テーマや自治会の方針、各種サークルのイベントPRなどが多かった。
キャンパスで独特の太文字のタテカンを見ると、妙に気持ちが高揚したものだったが…
タテカンも時代とともに変わり。
京大名物だったのに
京大名物だったのに
京大の学生らはキャンパス周辺の道路沿いにそれぞれの看板を立て、一般にも見えるようにしていた。
ところが京都市が昨年10月、公道の看板が「屋外広告物」にあたり、擁壁への設置を禁じた条例に違反するとして大学に文書で指導。
大学当局も締め付け
大学当局も締め付け
これに対し大学は昨年12月、タテカンは「総長承認の団体に限り、指定の場所に決められた期間だけ設置可能」とする規定を作った。
指定場所以外のものは強制撤去できる含みがあり、きよう5月1日から適用という。
京大のタテカンは学生運動全盛期だった1960年代ごろから設置され、数や内容の多様さで知られてきた。
大学周辺の公道にかかるものは市の条例があるから、撤退は仕方ないのかもしれないが、結構、名物だったから京都市ももう少し、寛大になれないものか。
それと大学当局も"総長承認団体に限る"とか、"指定の場所"とか。
京都大学のルーズなまでの自由さが、ここまで大学に規制され、抑圧されているとは驚きだ。
反権力の京大じゃないのか?
反権力の京大じゃないのか?
東大みたいな権力の象徴と違い、権力からのアカデミズムの独立が、京都大学の魅力だった。だからノーベル賞も多かった。
それにしても学生の反対署名がわずか1000人とか、少な過ぎやしないか。
京大が反権力の象徴と思っていたのは、旧世代の思い込みだったのか…
もりもと なおき