ツイッターに『人生は高3の時の偏差値と大学4年生の時の景気で左右される』みたいな投稿があり、何千ものいいねやリツイートがされていた。ひとつの真理かもしれないし、でもそれぞれの人生はそんなに簡単なものではない。

迎えた受験生も多かった
幸せな人生は偏差値や景気任せなんだろうか?
このツイートの意味は高3の偏差値で入る大学が決まる。高い偏差値じゃないと一流大学にはいけない。
ところが就職勝ち組のはずの一流大学でも、景気が悪化したら就職氷河期のようなことが起こりうる。
だから人生は景気任せ〜みたいなことだと思う。
そういう意味では昨年、今年の受験生、就活生は本当に大変だ。受験はコロナ感染の恐怖の中でやらなければならない。実際、希望の大学はあっても感染が拡大している都会を避け、地元志向が強まったようだ。コロナ感染のため共通テストが受けれなかった受験生も少しだがいた。
東京を避けたのか早慶などは軒並み志願者が減っているというし、国立でも北海道大学などはコロナ禍、長旅を避け関東などからの志望が大きく減っているという。そんな意味でも受験生へのコロナ禍の影響は多大だった。
コロナ不況は就活にリーマンショック以上の暗い影を落とす
そして受験どころか就職には暗い影を落としている。過去にも70年代初頭のオイルショック、バブル経済が崩壊した90年代終わりの就職氷河期、そしてリーマンショック…
今のコロナ不況はこれらに匹敵するか、それ以上の厳しい社会情勢の中、就活に苦労している。自分を売り込む会社訪問もなく、リモートでの面接など戸惑う事ばかりだろう。
採用数の減少で、悪名高い学歴フィルターなどはさらに酷くなったかもしれない。

受験と就活は人生の勝負どころのわずか2回だ
これらを見ると、確かに先のツイートの言うことは外れていない。しかし一生懸命勉強し、高い偏差値を維持しても受験に失敗することは多い。当然、競争相手のいることだからだ。
そして就職シーズン。景気が悪ければ入りたい会社も採用の門戸が閉まってしまうかもしれない。
確かに受験と就活は人生の大きな勝負どころではある。しかしたくさんある勝負どころのわずか2回でもある。
もちろん重要な2回ではあるが、実はまだまだ人生に敗者復活戦は残されている。この厳しいとき、その機会を見誤らない目を育てることも大切だ。
もりもとなおき