絵に描いたようなエリート夫妻に降って湧いた文春砲
"好事魔多し"という言葉がある。
良いことはとかく邪魔が入りやすい、邪魔が多いという意味。だから物事が順調な時こそ身辺に気を付けろとい格言、昔の人の戒めだ。
今、この言葉を噛みしめているのが妻の夏の参院選挙で陣営の選挙違反疑惑で法務大臣を辞任した衆院議員河井克行氏と、初当選した妻の河井案里氏の国会議員夫婦だろう。

夫婦揃って慶応卒。ダンナは衆院議員7期目で安倍首相の覚えめでたく、以前は首相補佐官、この秋の内閣改造では念願の大臣(法務大臣)に。
妻は広島県議を4期務めた後、夏の参院選挙に出馬、初当選を飾った。
同じ選挙区には同じ自民党のベテラン現職がいたが、その候補を蹴落としての当選。菅官房長官、さらに安倍首相自ら応援に入っての当選だから、この嫁も当時のニュースを拝見する限り、鼻高々、特異絶頂の感じではあった。
河井国会議員夫妻に運動員買収疑惑という文春砲が飛んだ
まあ、絵に描いたような順調なエリートご夫妻の歩みだが、まさか選挙から3カ月も経て文春砲とは夢にも思わなかっただろう。
なんでもさる7月の参院選挙。広島選挙区で初当選した案里氏の選挙事務所で、ウグイス嬢13人に、法定上限15000円の2倍もの3万円の日当が支払われたという運動員買収の疑いがあるという。
領収書を15000円にし2種類あったというから、本当なら極めて悪質だ。
法務大臣という役職を慮ってか、あるいは安倍首相に更迭されたのか。ダンナの河井克行氏は週刊文春が発売される日には、法務大臣を辞任表明したから、相当、危機感を感じたのだろう。
もし事件になれば案里氏には連座制適用、失職の可能性も
克行氏の元公設秘書で現在、案里氏の公設秘書が違法買収の指示役で、経理担当者はその男性から指示されたと認めているというから、かなり夫妻にとったら状況は厳しい。
捜査機関により事件化されれば当然、連座制まで及ぶ可能性があるが、警察なのか、検察特捜なのか。今こそ忖度せずに粛々と捜査すべきだろう。
もりもと なおき