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伊勢湾台風…一縷の望み託し雨戸に縛られ、流される寸前だったマー坊

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過去最悪だった伊勢湾台風(昭和34年、1959年9月)は愛知県、三重県北部を中心に、死者行方不明は5000人を超える未曾有の被害をもたらした。


まだ7才、小学校1年生のことだった。この台風の恐ろしさは未だ記憶は鮮明だ。台風で避難したのは後にも先にもこの時だけだった。
翌日帰宅するとわが家の屋根は飛ばされ、家の中は水浸しだったのを覚えている。

こんなのはまだましだった。
鈴木のマー坊はその時、死者行方不明1454人と、最も人的被害のあった名古屋市の南区に住んでいた。

彼の家は2階建てだったが南区は海に近く、3.89mもの高潮により2階まで浸水し、さらに2階も呑み込む勢いだった。

窓から両親は助けを求めたが、周囲には平屋の家屋も多数。必死に屋根にしがみつく人、流される人…
救助隊には『2階の家は後だ!』と言われたことで、お父さんは何とか子どもだけは助けようと考えたのだろう。

木の雨戸を何枚か重ねイカダのようにし、そこへマー坊を縛り付けたのだ。
最後は一縷の望みに賭け、安全な場所に流れ着くことを祈り、マー坊を流すつもりだったという。

結局、何とか2階は呑み込まれることなく、マー坊ら家族は助かった。


何日か後、マー坊が小学校へ行ったら、50人のクラスの10数人は亡くなったり行方不明だったという。その学区では子どもだけで308人もが亡くなった。

今、列島を縦断しつつある台風14号は伊勢湾台風並みの激しいものらしい。
くれぐれも油断大敵、備えは万全に。

もりもとなおき

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森本 尚樹 早稲田大学卒。元新聞記者。約20年間、県議会議員を務めました。現在は福祉関連の会社の参与と在京シンクタンクの研究顧問

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