昔、特に男子はあり得なかったが、今はごく普通のことになっているようだ。娘や息子が向こう4年間過ごす大学を、高い授業料も払わされるんだ。親たちが入学式に同伴して見て置くのは決して過保護ではないだろう。

新入生の76%もが入学式に保護者同伴
今年4月、大学や短大に入学した新入生の76%が、入学式に保護者同伴で出席していたことが、全国大学生活協同組合連合会の調査でわかった。
調査対象は回答のあった2万1531人。
この割合は、東日本大震災の影響で一時減少したこともあるが、2008年の調査開始以来、年々増えている。
全国大学生協連は「一昔前とは違って、保護者も出席するのが当たり前だと考えるようになっているようだ」という。
新入生より保護者の方が多い入学式風景も
調べでは新入生の97.7%が入学式に出席。うち75.9%の親などが同伴した。
母親が71.4%と最も多く、父親は30.8%。両親そろっての出席は27.2%で、祖父母も4.6%あった。
毎年、春には東大などの入学式がニュースになるが、地方出身者の場合、家族全員で入学式にというケースも多い。
大学側は会場のスペースの関係から『1家族3人まで』などと限定している。
やはり親や祖父母も嬉しいようで、全員で東京見物も兼ねているケースもある。
私は娘も息子の時も私だけが出席したが、息子の大学も『1家族3人まで』と協力を呼びかけていた。
その当時でも夫婦での出席はずいぶん多いと感じた。だから新入生の数より保護者の数が圧倒的に多かった記憶がある。
式のあと親子でキャンパス内を散策するのは良いものだと思う。
大学が保護者との関係強化を図る傾向に
あと最近は私立大学も保護者会に力を入れ、各都道府県毎に総会を開催しているケースは多い。
大学の近況やカリキュラム、就職の動向まで、大学幹部が来て説明するから、やはり親との関係もかなり密になっている。
個々に面談し、子どもたちの成績表まで親用にあるから、きちんと大学に行っているか否かは、確認できる。
今、考えると入学後や卒業式はおろか、うちの両親はただの一度も大学には来なかったし、私のアパートも覗いたことはなかった。
友人らもみんなそうだったから、やはり時代の違いなんだろうと思う。
もりもと なおき