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元旦の新聞はどうしてあんなに分厚いのか?

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ご祝儀広告をたくさんもらうには、記事が必要

1月1日の新聞はなぜあんなに分厚く、何部も来るんだろうと思いませんか。あれはもちろんニュースが多いんではなく、お正月のご祝儀広告を集めるためほとんど無理矢理、いろんな特集面を組み、発行しています。

元旦の地元徳島新聞。本版以外に4部ありました

 

記事が無ければ広告を集めることもできず、集めても貼り付ける紙面がありません。
だから全国紙も地方紙も11月に入れば"新年原稿"をつくるため、記者らはルーティーンワーク以外に、取材や執筆をしなければなりません。

もちろん、闇雲に記事を書く訳ではなく、11月に入れば部会を開き新年特集のテーマを決めます。

地方紙の場合、社会部だったら故郷ものとか、政経部だったら地方分権と選挙とか、文化部だったら県出身のミュージシャンや映画、テレビのタレントの新年の決意、運動部だったら県出身のアスリートの新年の決意などなど…

余分な仕事なので記者は実は迷惑

こういった特集を決定したら、記者に振っていきます。
大きなテーマを逸脱しなければ、自分の裁量でできますから、私は楽な仕事だったし大概、やっつけ仕事でした。書くのはめちゃくちゃ早かったので。

あと共同通信社からも各分野毎、新年原稿は送られてきましたから、広告さえ集まる見通しが立てば、何ページでも特集号は出せたと思います。

ことしは元旦に配達された徳島新聞は本版40ページであとの特集を加えると確か112ページだったかと。
バブルの頃は広告はキリがないくらい集まったから、確か200ページ近くあったのではと思います。

新聞販売店の配達の皆さんは重く量が多いため何度も店に新聞を取りに戻らなければならず、大変なようです。
会社はかなり儲かったでしょうね。

新聞社の経営面から考えると、ご祝儀広告を集めることができるから特集面は大切です。
しかし正直、読む人は極めて少ないのでは。広告を集めるためにはもっと面白い企画を考えなければ、これからはスポンサーも広告のお付き合いを躊躇し出すでしょうね。

正月の特集号を前にこんなことを考えました。

もりもと  なおき

  • この記事を書いた人

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森本 尚樹 早稲田大学卒。元新聞記者。約20年間、県議会議員を務めました。現在は福祉関連の会社の参与と在京シンクタンクの研究顧問

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