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児童や先生に負担というなら、学校での動物飼育は止めるべき

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全国の小学校でウサギやニワトリなど動物の飼育をする学校が毎年、減っているという。基本、子どもたちが交代で世話をするものと思っていたが最近はそうでもないらしい。働き方改革の中、教員の負担を減らしたいのもあるようだ。

情操教育であっても一番に動物のことを考えるべき

学校で小さな動物を飼育することは、子どもたちが命の大切さはもちろん、命に責任を持つことを学ぶ教育だと思う。

子どもの情操教育としては計り知れない価値があると信じていたが、子どもや教員が負担と感じるならやめた方がいい。
きちんと世話をされずに迷惑なのは児童や先生じゃなく動物たちなのだから。

いきもの係の児童が減少、先生にも負担となる現実

少子化の中、子どもも減っている。そして塾通いなどで忙しくなっている。確実に毎日、世話ができる"いきものがかり"の児童が少ないのだろう。

頼りの先生たちも働き方改革の中、児童に代わって休日、動物の世話に学校に来るのは負担になっているのだろう。もちろん理解はできる。

そして私が一番、心配なのは近年の厳しい夏の暑さだ。この環境の中ではよほど気をつけてやらないと、屋外の動物たちの命に関わるからだ。
果たして今、学校で飼育されている動物たちは、すごしやすい環境にいるかということだ。

飼育係で夏休みも毎日、学校へ世話に通った日々

小学校時代は動物の飼育係だった。親友で最近まで愛知県の公立病院長をしていたK君と一緒に動物たちの世話をした。
ウサギ、ニワトリ、ガチョウ、カメ、小鳥たち、鯉や金魚…たくさんの小動物が校舎中庭で暮らしていた。

毎日の放課後の世話はもちろん、長い夏休みも1日も欠かさず登校したのを覚えている。

大根葉を包丁できざみ米糠に混ぜる。小鳥のエサは粟やヒエの殻をフーッと吹いて吹き飛ばし新しいものを入れる。カメのいる池の掃除も大変だった。
野犬やネコに襲われないよう小屋のチェックも怠りなかった。
ガチョウは必ず小屋から出し、中庭で走り回って一緒に遊んだのを思い出す。

すっかり2人に慣れていて、平日は僕ら2人を見つけるとガーガー鳴きながら追いかけてくるのは本当にかわいかった。

学校がきちんと飼育できる環境か否か見直すべきだ

子どもが動物を飼育することによって、心の成長が促されるという調査結果もあるようだ。
だからといって近年の小学校は、動物をきちんと飼育できる環境ではないのかもしれない。

私たちの時代は確かに世話は大変だったが、動物たちからかけがえのないものを学んだような気がする。

動物たちが幸せに暮らすための飼育をお願いしたい。それができないのなら、学校での飼育はやめて欲しい。小さくても動物たちはおもちゃじゃないのだ。

もりもとなおき

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森本 尚樹 早稲田大学卒。元新聞記者。約20年間、県議会議員を務めました。現在は福祉関連の会社の参与と在京シンクタンクの研究顧問

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