思わず笑った露骨な贈収賄
こんな古典的な贈収賄事件があったとは。失礼ながらこんなクズを3回も市長に選んだ市民の責任も大きいと言わざるを得ない。
同じ土地絡みのスキャンダルなのに、森友に音無しの構えだった大阪地検特捜部
しかし、『森友』では国が国有地を8億円も安く籠池さんに譲っても、背任事件にもならなかったことを考えると、大阪地検特捜部いったいどないなっとんや⁈と、改めてお粗末さを痛感しますね。
市長自らが売買交渉
静岡県伊東市で警視庁が摘発した前市長佃弘巳容疑者(71)が市長時代の事件。不動産業者が約5000万円で取得したホテル跡地を1年後、市が2億500万円で買収。この際、便宜を図った謝礼として市長に1000万円の賄賂が渡った実に分かり易い事件。
解体費用は約1億円だったといわれ、業者はわずか1年で5000円の利益を上げたことになる。
前市長自らこの物件購入を手がけたとか。取得した土地は生涯学習施設にとの話だったが、これは土地買収後に決まった計画だったとも。佃容疑者が賄賂を取得するための売買契約の可能性も高い。
許されない賄賂に手を出す政治家
私も事件記者時代はたくさん贈収賄事件の取材を手がけましたが、結構、好きな事件でした。
だいたい政治家が職務に関して業者から賄賂を貰うのは、有るまじき行為。行政が執行する予算は全て国民、自治体住民の税金。そのお金で市民に代わり公共投資をするのに、賄賂というバックマージンを業者から貰う行為はいかに薄汚いか。
全て終わった話しなので過去の徳島県内の具体的な事件については控えるが、小まめに業者に要求する首長もいた。
やはり入札制度にも問題があり、談合の末に落札すればほぼ予算満額とあって、利益率も高かった。賄賂は通常、落札額の3%とも言われた時代があり、仕事を取れれば安いものだったのかもしれない。
今は昔に比べ元の予算額が抑えられ、さらに談合はまず不可能なので競争入札の結果、落札額は最低制限価格ギリギリに。当然、利益も出ないから政治家に賄賂を渡すケースは、地方の場合は無い〜と信じたい。
今回の伊東のケースは極めて古典的。市の職員や市議らはとっくに気がついていたと、思う。
あと、議会議員は贈収賄では摘発されるケースは極めて少ない。これは議会議員には特定の事業について予算を執行する職務権限がないから。事業に賛成の議決をしても定数分の1に過ぎない存在だからだ。議員内閣制の国会議員は、役職によって大きな職務権限はある。
もりもと なおき