友だちを大切にする安倍さん人事
イヤミとか皮肉じゃなく、安倍さんは友だちを心から大切にする人なんだと思う。自分の進退さえもかかるモリカケ問題の加計学園、加計孝太郎氏の時もそう思ったし、総裁3選後のきょうの党役員、内閣改造を見てさらにその意を強くした。
甘利明氏のみそぎは済んだ?
そしてまず普通、甘利明氏などを役員や大臣にしたら世論の総反発は必至だ。だからいくら仲が良くても、普通の考えなら我慢してもらう。そんなことで内閣が揺らぐことは避けたいからだ。
しかし安倍さんは『もう甘利明のみそぎは終わった』との考えだろう。みそぎって時間の経過ではない。潔白が証明され、世間の誰もがそれを認めた場合だ。
しかし彼が金銭授受問題で大臣を辞任したのは2年前。あっせん利得容疑などでヤバいんじゃないのかと、国民の多数が思っていた。東京地検は立件しなかったが、その後、説明もなく病院へ逃げ込んだのもみんな記憶に新しい。
甘利氏は就任会見で『何の刑事事案にもなっていない。検察の捜査が全てだ』と述べ、疑惑は解消したとの考えを示した。
その甘利氏が党四役の選対委員長として、来年の統一地方選や参院選を仕切ることになる。改選組や新人は心穏やかじゃないだろうな。
お友だち、加藤前厚相も超大抜擢
お友だちと呼ばれる加藤勝信厚労大臣の党総務会長への大抜擢、世耕弘成経産大臣や、萩生田光一氏の幹事長代理留任もわたしはかなりイタイ人事だと思う。優秀だとはカケラも感じない。
加藤さんは厚労大臣では、障害者水増し雇用問題はじめ、失敗もかなり多かった。
中曽根は国家を考え後藤田を置いた
政治家の友情といえば、田中角栄と大平正芳、古くは石橋湛山と石田博英などが浮かぶ。この友情は相手をリスペクトしていたからこそ、国家のためになる友情だった。
あと、タカ派中曽根康弘がハト派後藤田正晴を長い間、官房長官に指名したことは、今に思えば中曽根の懐の深さを感じる。
お友だちとの国家の運営に、国民は寒々としたものを感じている。
もりもと なおき