しかし、国立大学がこんなイージーなことをするとは、開いた口が塞がらない。本当は全てやり直すべきだと思う。
なんと福井大学が9月に行った医学部の編入学試験で、前年度と全く同じ問題を出していたことが匿名メールによって判明した。福井大学は公正さ、公平さを欠く不適切な出題として謝罪。受験した212人全員を11月に行う最終選考の有資格者にした。
しかし実質、学力試験は終わり18人が合格している。ことしの受験生で昨年も受験した者がいたら、『得した』だけで済む話しなのか。最終5人が合格するが、合格者も含め全ての受験者にはモヤモヤ感は残るだろう。
100% 前年度と同じ出題
福井大学が会見で明らかにした。学内調査委員会が経緯を検証、関係者の処分も検討する。
大学によると、前年度と同じ問題を出したのは、9月15日に行った2019年度医学部医学科学士編入学試験の1次選考。
学力検査の大問5問全てが一字一句同じだった。
前年度と同じ問題を出す方針を決定したのは6人の教授によるワーキンググループで、試験1週間前に決めた。しかし医学部長を委員長とする入試委員会にはこの内容を報告しなかった。
匿名メールで問題視されたことを医学部長へ報告するのが遅れた上、当初の予定通り合格発表を実施。そのあと謝罪会見となった。
先に合格が発表された18人の最終選考は11月3日に予定通り行うが、不合格の194人も最終選考の有資格者とし、11月10、19、25日の希望日に選考を行うという。
18人の学力試験合格者はもちろん、落ちた人も全く釈然としないのは間違いない。
原因について大学は「ワーキンググループが『前年度の問題が良問だったから』としたためだが、短絡的、独善的な判断だった」と、謝罪した。
福井大学は18年度の同学科学士編入学試験でも、学力検査の大問5問中、4問で2~10年前の問題を使ったと明らかにした。この時もワーキンググループは医学部入試委員会に知らせていなかった。
編入学試験では問題は公開せず、試験後に回収している。試験は大学卒業生らが対象で、合格すれば2年次に編入できる。19年度の募集人員は5人。
もりもと なおき