故松方弘樹さんの奥さん、仁科亜季子さんがこんなことを雑誌のインタビューに答えている。
彼女は30年間で4度の癌、それも転移じゃなくそれぞれ別の癌…子宮頚がん、胃がん、盲腸がん、大腸がんになった、癌サバイバーだ。

その仁科さんは、
"毎回、切り抜けたのは信頼できるドクターに恵まれたおかげ
医師を、信頼できたからこそキツい手術や抗がん剤治療に耐えることができた
医師と患者の相性は凄く大切。医師に不信感を持ったり合わないと感じた時は、セカンドオピニオンを探すべき
やはり癌の治療は精神的な部分も大きく作用するから"
と言う。
これは全く同感だ。
私がラッキーだったのは、私のようなわがままな人間が、一時は末期癌を宣告されながら、元気に前向きに治療を続けられてきたのは、まさにドクターたちのおかげなのだ。
私はずっと徳島大学消化器外科でお世話になっているが、スタートはこんな感じだった。
一昨年5月、まず民間内科での胃の内視鏡のデータと紹介状を持って島田光生教授の部屋を覗いた。
民間の医師に『もう時間はありません』と言われたから相当、深刻な病状であることは分かっていた。
ところが迎えてくれた島田教授はまるでどこかの親分(失礼)みたいな風貌と裏腹に終始にこやか。

『できる検査は可能な限り今日中にやり、直ぐに対応します』との話からやはり相当、進行してることは伝わってきた。
しかし部屋を出る時、何故か『奥さんに心配しないようにお伝えください。大丈夫!』と。
このひとことで私はここに全てお任せすることを決めたと思う。
以来、教授の門下生である2人の主治医、吉川幸造、高須千絵の両ドクターがずっと診てくれている。


吉川Dr.は中四国でも名高いダヴィンチ手術の名手。私の病状についてはいつも掛け値なしにクールに伝えてくれるから、自分の置かれている状況は良く理解できる。
また高須Dr.は今、女性外科医としてメキメキ売り出し中。私のどんな質問にも全て即答し、迅速に対応してくれる。
私が奇跡的に回復しているのは、私は抗がん剤が良く効く体質というより、教授と2人のドクターが常に、私に合うものを徹底的に調べ対応してくれてきた賜物だと思う。
仁科亜季子さんがいうように、私は島田親分チームとの出会いが全てだったと、確信している。
もりもとなおき