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半世紀前、早稲田でなくした財布を早大生が届けてくれた

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『浪人時代に落としたが、戻ってきた大切な財布』

浪人時代、早稲田のキャンパスで財布をなくしたことがある。全財産2万5千円ほどが入っていた。これが無いと1ヶ月生活が出来ない。


自販機でキリンレモンを買い、直ぐ横の電話ボックスに入り電話を。その時、小銭を出し、電話の上に財布を置いたまで覚えていた。

だから後で気づいたが、キャンパス内でなくしたのは間違いなく、途方に暮れながら近くの戸塚派出所へ遺失物届を出した。
しかし絶対、戻らないだろうなと、届けを出したものの直ぐに諦めていた。

ところがだ!数日後、飯田橋にあった警視庁の遺失物センターみたいなところから連絡が。
行ってみると私の財布が届けられていたから泣きそうなくらいに嬉しかった。

名前などは入れてなかったが、お金以外の中身で、私しか知り得ないものを入れてあり、それを細かく説明し、私に戻された。
さてどなたがいったい?と書類を見たら横浜に住む早稲田の政経2年の学生さんだった。

もちろんお礼に伺うことになり、電話でアポを取って横浜青葉区のご自宅に伺った。むちゃくちゃ爽やかな好青年だった。
美人で上品なお母さんが洒落たカップに入れてくれた、飲んだことのないような香りの紅茶に、カステラまで。お礼に行って上がり込み1時間も。

これが都会のニューファミリー(当時流行った)というやつかと、妙に感動した。
もちろんこの一件で、ますます早稲田ファンになったのは言うまでもない。

もりもとなおき

  • この記事を書いた人

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森本 尚樹 早稲田大学卒。元新聞記者。約20年間、県議会議員を務めました。現在は福祉関連の会社の参与と在京シンクタンクの研究顧問

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