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取り残された就職氷河期世代にやっと光があたるんだろうか?

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氷河期世代を放置すれば、生活保護予備軍か

先日も中高年の引きこもりが増え、中でも就職氷河期世代が多いことが指摘されていたが、この世代は就職難から就活に失敗、そのままフリーターとなり、他の世代に比べて低所得者層が多いなど、ずっと若き日の就職難が暗い影を落としている。

氷河期とは言い得て妙だが…

まもなく50代を迎えるが、このままいけば一挙に生活保護が増えることが懸念され、政府が支援に乗り出すという。
もちろん、10数年前の出来事であり今の政府は直接、関係ないが、なぜ日本経済の犠牲となった彼らの救済にもう少し若い時に手を打つことができなかったのかと思う。

就職難は本当に人生を狂わすという現実

就職氷河期は全く人ごとではないのだ。われわれが大学4年の頃もいわゆる第二次オイルショックによる大変な不景気だった。
東証1部上場企業は90%が新卒採用を中止。採用がある企業も例年の10〜20%程度だった。

みんな大変な苦労をし、地元の縁故を頼ったり、まだまだ成長はこれからという量販店や中小の企業になんとか潜り込んだ。
だから大学の同期生にはいわゆる日本経済の根幹を支える大企業に入ったものはほとんどいない。

中小で転職したりリストラされたり、みんな大変な苦労をして還暦=定年を迎えた。

私など新聞社志望だったが、最大の朝日新聞社は20人採用に3500人、日本経済新聞も15人程度採用に3000人、毎日新聞社は採用中止。
なんとか地方紙に採用されたが、それだって4人採用に100人近く来ていた。

政府だけでなく経済界も問題の共有を

ここでいう就職氷河期世代は、バブル崩壊や銀行の不良債権処理問題などで新卒採用が減った1993~2004年ごろに大学、高校を卒業した世代。

働き意欲があっても諦めている人も多い

 

働く意欲があっても低収入で不安定なフリーター生活を余儀なくされている。そして職歴がないまま年齢を重ねた結果、景気回復後も正社員になれなかった人が多い。

年齢的には35~44歳か。人口は約1689万人で生産年齢人口(15〜64才)の約20%を占める。
そしてこの世代でパートやアルバイトなど短時間労働をしているフリーターは主婦などを除き約52万人もいる。
なんとか救いの手を差し伸べてあげて欲しい。

政府はこの世代のフリーターの半減、即ち半数が正規雇用に就くことを目指すが、全国のハローワークなどと連携、支援対象となる人の数値目標を立てる方針。

外国人観光客が増加する地方の観光業、人手不足が深刻化する介護などの就労支援、積極的に中途採用を進める企業への助成金拡大などを検討している。

しかし問題はただでさえ非正規雇用が増えている昨今、すんなり企業の協力を得ることができるんだろうか。
経済界が問題意識を共有することが、不可欠だろう。

もりもと なおき

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森本 尚樹 早稲田大学卒。元新聞記者。約20年間、県議会議員を務めました。現在は福祉関連の会社の参与と在京シンクタンクの研究顧問

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