霞ヶ関官僚は女性が3分の1以上の時代がくる
いわゆる霞ヶ関官僚になる国家公務員総合職の合格者が発表されたが、史上初めて女性の合格者が30%を超え、全体の31.5%となった。
女性の合格者は4年連続、過去最高。
国家公務員受難とも言えるこの時代に、多くの女性がわざわざ大変な道を選んだものだが、彼女らが諸官庁に定着し力を発揮できるよう、霞ヶ関の働き方改革こそ進めなければならない。
合格者は26日からさっそく省庁訪問し、面接を通し希望する省庁を目指す。優秀な女性陣にはぜひ財務省や警察庁、経産省など、国家の根幹をなす省庁に飛び込んで欲しい。

合格者のトップは東大だが、過去最少、全体でもわずか17%に
人事院のまとめでは、ことしの志願者は1万7295人で合格者は1798人。うち女性の合格者は567人だった。
競争率は9.6倍と1桁となり、20倍を優に超えていた時代とは隔世の感がある。
大学別ではトップはやはり東京大学で307人。続いて▽2位 京都大学 126人▽3位 早稲田大学 97人▽4位 北海道大学 81人▽5位 東北大学、慶應義塾大学各75人▽7位 九州大学 66人▽8位 中央大学 59人▽9位 大阪大学 58人▽10位岡山大学55人…がベスト10。

10人以上の合格者を出した大学は33校に及んだ。
東大は昨年よりさらに22人減り、国家公務員1種と言われた時代を通じ過去最少。全体に占める割合もわずか17%で6人に1人だった。
かつては過半数を占めた時代が長かっただけに、東大生の官僚離れが尚一層、顕著になった。
安倍政権になり極端な政治主導が進む中、責任は官僚という理不尽なケースがひじょうに増えている。こうした先輩たちの窮状を見るにつけ、東大生の官僚離れは進んでいるのかもしれない。さらにそれ以上に東大生の志向が多様化。若い時から高賃金の、外資系企業などを目指す東大生が増えているのも一因だろう。
もりもと なおき