まだ子どもが欲しい夫婦、昨年より10%弱も増加
これは凄いことだと思う。
民間保険会社が調査したアンケートによると、現在、乳幼児を抱えている夫婦のうち、30.5%が『まだ下の子どもが欲しい』と答えた。
昨年の同じ調査では21.5%だったから、わずか1年で1割も急増したといえる。
この理由については今後、さらに詳しくは分析する必要があるが、一番にコロナ禍による在宅勤務が夫婦ともに増え、生活のスタイルが大きく変わったためであるのは間違いない。
『子どもが欲しい』との感情は、経済では計れない
まず夫の在宅勤務でそれまで女性に偏っていた育児に関し、夫の育児参加の時間が間違いなく増えた。
そして幼児教育、保育の無償化による経済的な負担の軽減もあるかもしれない。子育て費用は月額平均3万6247円(同4万687円)と過去最低となったのも大きいかもしれない。
しかしコロナ禍で多くの家庭が収入は減少している。そうした背景の中で『もう1人、子どもが欲しい』との思いが急増したのをどのように分析するかだ。
在宅でわが子のかわいさ、育児の楽しさを再認識した?
私は在宅勤務や外出の自粛で、小さなわが子とスキンシップをする機会が夫婦とも飛躍的に増え、わが子のかわいさを再認識した夫婦は多いと推測する。
そうした思いの中からもう1人子どもが欲しいと考えるのもごく普通の感情だ。この感情は、子づくりの障害になる経済的な問題や社会的な環境という様々な課題を、乗り越えるのかもしれない。
もう1人子どもが欲しいとの夫婦の感情は、決してひとつの理由だけではないのだろう。

外出自粛でDVが増えた反面、絆が深まった夫婦や親子も
わが国だけでなく世界的に在宅勤務や自粛生活を余儀なくされたことで、夫婦間のDVや子どもの虐待が激増しているとの、悲しいニュースも伝えられる。反面、外国の避妊具メーカーでは生産がかなり増えたとのニュースもあった。
夫婦が時間を共有したことで、さらに絆を深めたカップルもあるという証左だろう。
子どもへの愛情も改めて大きく、深くなり、子どもがもう1人欲しくなった夫婦は間違いなく増えたと感じる。
もりもとなき