地方法人税の見直しは必要。なぜ東京だけがカネ持ちなんだ
47都道府県と政令指定都市のうち、自治体経営が圧倒的にひとり勝ちなのが東京だ。
だから大企業の地方法人税が潤沢な東京や大都市の法人税を見直し、われわれ財政難の自治体に安定して交付税を分配しようというのが、政府の考え方か。
このため来年春の税制改正で見直そうとしている。
確かに東京の財政は別格だ。例えば私が豊洲市場で驚いたのは総事業費が5900億円と知った時だ。
これに比べ徳島県などは当初予算とその後の補正を合わせてもたったの5000億円。
これで道路を整備したり、橋を造ったり医療、福祉、県職員の人件費など、県民生活を1年間、賄う訳だ。
なんと東京の市場ひとつより細やかな徳島県の年間予算。
さらに東京はカネはいくらでもあるからか、移転築地から豊洲への移転を先延ばし、毎日、700万円も維持管理費を垂れ流す。
よその自治体のやることととはいえ、イラつくことこの上なしだった。
自民党への擦り寄りのダシにするなよ、小池さん
この度、自民党都連をブラックボックス呼ばわりして批判し、2年前の都知事選挙を制した小池都知事が、自民党都議団に擦り寄りをはかり、これまでの『非礼』を詫びたことがニュースになっていた、
そして表向きの理由が来年予定されている地方法人税の見直しを、一緒に国に対し反対してくれということだった。
もちろん、この女の思惑は"自分ファースト"だ。大方、都知事再選への戦略、最低でも東京五輪を自分の手でしたいから都知事選挙の先送り?こんなところが擦り寄りの目的だろう。
それは置いておき、東京の税収、特に法人税は全て東京だけのものなのか?地方があるから東京の企業が成り立つ。マンパワーは地方から集結した結果だ。
食はほぼ全て地方からの流入している。東京の企業は地方が支えていることは、幼稚園児でも分かるだろう。独り占めは良くない。
これ(見直しに一緒に反対して欲しい)を自民党に接近するダシに、小池知事に使われたのだとしたら、たまったもんじゃないぞ、小池さん。
来年度の税制改正に向けては、企業が納める地方法人税が大企業の多い大都市に集中しているとして、自民・公明両党が偏りを解消する措置について結論を出す方針だ。東京都は減収につながるとして見直しに反対している。
もりもと なおき