東京のキー局ともなればこうした企画は日の目を見るまでにチェック機能が働き、お蔵入りするはずだと誰でも思うが…一番、敏感じゃなくてはならないテレビ局が機能不全に陥っているのかと、マジで心配する。

どうしてこんな自社CMが表に出てしまったのか?
それもテレビ朝日での出来事。田舎のローカル放送局じゃない。頭のいい社員は多い。
同社がYouTubeなどで公開した看板番組『報道ステーション』のウェブCMが、"ジェンダー平等に取り組む人を揶揄(やゆ)している"などとして、瞬く間にSNS上などで炎上した。
こうした批判を受け同局は24日、『不快な思いをされた方がいることを重く受け止め、お詫びする』と謝罪し、問題のCMを取り下げた。

YouTubeとTwitterで流れたが瞬く間に批判の声で炎上
CMは22日、テレ朝のユーチューブで30秒版が、ツイッターで15秒版が公開されたが、日の目を見たのはわずかこの1日だけだった。
私も見たが不純な意図は何となく分かったが、単なる受け狙い。作品としてのクオリティは低く完全に滑っていた。出演したタレントさんが可哀想だった。
"ジェンダー平等、時代遅れ"と言ってしまった
YouTubeの30秒ものは若い女性が「どっかの政治家が『ジェンダー平等』とかって今、スローガン的にかかげている時点で何それ、時代遅れって感じ」と軽薄な感じで早口で。
そして「9時54分!ちょっとニュース見ていい?」と。
その直後に"こいつ報ステみてるな"という字幕が表示されて終わる。
結局、いかにもおバカに見える女性でも、報ステ見てるだぞ。意識は高いんだぞーとでも言いたいんだろう。
二重の意味で女性を不快にさせるような内容で、取り下げは容易に想像できた。
報ステのレベル低下がそのまま番宣に反映したと思う
久米宏や古舘一朗がキャスターだった時代に比べ、本当に報ステそのものの質は低下している。
権力者への迎合、忖度ぶりはとても報道番組と思えないような日もある。
そんな意味でも生まれるべくして生まれたCMかなと思うが、これがテレ朝かと考えると、悲しくはなる。
もりもとなおき