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大学生活を楽しませてくれたニセ学生の思い出。早稲田には結構、いた

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グループにいたニセ学生の思い出

全国の大学の入学式がほぼ終わったようです。いよいよ楽しいキャンパスライフの幕開けではないでしょうか。

最近はいろんな大学にニセ学生とかはいないんだろうか。僕らの学生時代は早稲田にはニセ学生がたくさんいました。

ニセ学生を奨励している教授もいたし、ニセ学生が普通に授業を受けていたり結構、大らかなものでした。

実は僕らのグループにもニセ学生がいた。もっとも彼がニセとは1年間、誰も気づかず、僕はヤツとは楽しい思い出しかない。

グループにはいろんな学部のヤツがいましたが、泉クンは早稲田の看板、政経学部とのことでした。

 

いつのまにか仲間だった泉クン

グループにいつのまにかいた感じで、何でこいつが?いつから?と皆んな思っていましたが、よく分からないまま、毎日が過ぎていました。

大学に行くとなぜか大隈銅像の近くのベンチにいる。夏の暑い日は講堂の冷たいコンクリートの上で昼寝している泉がいる。学食でメシを食っている時もあった。

泉がよくくつろいでいたベンチ

何時に大学に来て、授業に出ている気配もなかったが、いつもグリーンの表紙の『サミュエルソンの経済学』の原書を抱えていた。

『おまえ、いつもサミュエルソン持ってるな?』と尋ねると、『愛読書なんだ』と。
それにしては熟読してるにしては綺麗すぎると、指摘したヤツが。

あといろいろ辻褄の合わないことがあり、何人かが下宿に呼び査問するかのように問い詰めたらなんとニセ学生。本当は日大の学生だった。

せっかく友だちになったのにどこへ?

何人かが騙された、許せない、とかいうもんだから僕は『泉がどこの学生だろうがいいじゃねーか。俺ら友だちだろ!』と。

泉は『ウソをついてすまん』と、何度も謝っていたが、その日から僕らの前から姿を消してしまった。
僕はしばらくキャンパス内で泉を探したが、2度と会うことはなかった。

インカレサークルならいろんな大学の学生が出入りするし、いろんな女子大の学生は早稲田のサークルに入っていた。
だからよその大学でも何ら違和感はないんだが、泉はウソをついたことが気まずかったのかもしれない。

こんなヤツらがごった煮のようにいるところが、早稲田の魅力ではあった。

泉は元気にしてるんだろうか。

もりもと なおき

  • この記事を書いた人

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森本 尚樹 早稲田大学卒。元新聞記者。約20年間、県議会議員を務めました。現在は福祉関連の会社の参与と在京シンクタンクの研究顧問

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