即位礼正殿の儀は滞りなく行われ天皇陛下が即位を内外に宣言された。
今の形は桓武天皇以来の伝統の儀式。なんと悠久の時を超え、1300年余も続いてきたというから、世界にも例を見ない儀式だ。

お2人で皇室外交を展開されたこの6か月
5月1日の即位以来、天皇皇后両陛下におかれては、大変、ご多忙な毎日だった。
皇太子妃時代は体調を崩されることが多く心配された雅子皇后も、本当に生き生きとされ、皇室外交の中心でご活躍いただいているのは、国民として何より嬉しい。
あのトランプ米大統領夫妻をお迎えした時、普段行儀の悪いトランプ大統領が、小さくかしこまってしまった様子を拝見し、改めて国民として両陛下の存在感に嬉しくなったものでした。
皇后を妃に選ばれた天皇陛下の眼力に、国民は脱帽ものだ
また皇后陛下は、天皇陛下をお支えになる自信が、われわれにも爽やかに伝わってきています。
恐らくや何をされても、どこにいても日本の女性のトップに位置される方でありましょう。
ハーバード大学から東京大学法学部、そして外交官に。まさに非の打ち所がないスーパーレディ。
今更ながらこの皇后を妃とした天皇陛下の眼力に全ての国民は脱帽ものでしょう。
これからも皇后陛下には、ご体調に留意されて天皇陛下をお支えいただき、様々な国との皇室外交の展開をご期待申し上げます。
そして私は学者としての天皇陛下のこれからのご発言にも注目したいと思います。
異常気象による大災害を12年も前に予告された天皇陛下
天皇陛下は若い頃から水の研究もされてきました。ここ1〜2年の日本列島を襲う異常な豪雨で、やっと地球温暖化の影響によることが、取り沙汰されてきました。
しかし天皇陛下は実に12年も前にこの問題を取り上げ、発言されています。「第1回アジア・太平洋水サミット」開会式記念講演のなかではこう述べられました。
『水問題は、気候変動との関係でも大きな問題となっています。地球温暖化の結果、海面上昇や異常気象の頻発はもとより、災害の激化や大規模な水不足など、人類の諸活動に様々な悪影響が生じる可能性が危惧されています』と。
すでにこの頃から、わが国の異常気象による災害を心配されていたようです。
天皇皇后両陛下のご健康とご発展を願わずにいられない。
もりもと なおき