先日2日、感無量の思いで70才の誕生日を迎えることができました。


昨年5月、ステージ4の胃癌は肝臓にも酷く転移し、手術もできないと告知された時は『ああ、やっぱり』と妙に感心したものです。
というのも若い頃から70才になる自分が1ミリも想像できなかったから。

この1年余、私の身体と心にはいろんな出来事がありました。
そして元気にこの日を迎えることができたのは、徳島大学病院消化器外科での的確な治療、家族や多くの友人たちが私に生きるチカラを授けてくれたことに尽きます。
入院2日目、病院に届いた荷物の中に妻の手紙がありました。『2人で散歩したりランチに行った些細な日常が、今はとても大切なことだったと思えてなりません…』と。
私の死を覚悟したような文面でした。6ヶ月という突然の余命宣告を受けた妻は、苦しかったんだろうと思います。
島田光生教授はじめドクターの皆さんが信じられないというほど、僕の身体は回復してきました。島田先生からは医学的にも精神的にもずっと応援しますよーとのありがたいメッセージもいただきました。
しかしまだまだ治療は続きます。徒然草の『高名の木登り』の格言を忘れず、きちんと癌と向き合っていきたい。

まだ生きてやらなきゃならないことがきっとあるのかもしれないから。
誕生日はパシフィックハーバーで妻と2人で"もうなかったはずの誕生日"を祝いました。
皆さん、本当にありがとうございます♪
2022. 7. 2 森本尚樹