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学生アルバイトが組合をつくり、好条件で働けた時代もあった

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学生時代、約2年間、共同通信社でアルバイトをしていた。霞ヶ関にある政治部出先の国会記者会館に常駐し、国会内や省庁の記者クラブとの連絡係だった。 現役大学生と中退者ばかりだったが『臨時労働者労働組合』という労組もつくっていた。

当時、虎ノ門にあった共同通信本社

春闘はむろん夏季、冬季のボーナス闘争もやり、総務部の労担と団体交渉もしたから、かなり本格的だった。共同労組の闘争方針にも従い、ストライキもやった。

霞ヶ関の国会記者会館


学生だから勤務は融通も効き、大卒初任給が9万円台の時代に月14〜15万円もあった。バイトでも夏冬それぞれボーナス一律17〜18万円を勝ち取ったから、間違いなくバイト組合の成果だった。

あと社員化闘争もやった。バイト歴が長く良く働いた希望者は、順に正社員に押し込んだ。私も当然、対象だったが記者志望だからどの職種に就くか分からない社員化は辞退した。

時代背景もあった。先輩は早稲田や日大中退の元全共闘活動家が多く、バイトが好条件だったのは、彼らが組合の闘い方を熟知していたからだ。

私も2年目は書記長となり共同通信本社労担との交渉を仕切ったのはいい思い出だ。

今、働く人の40%以上が非正規雇用で、低賃金や不安定な職場環境を余儀なくされている。
われわれのバイト組合は、本社の正規労組が連携してくれたからこそ好条件で働けたのだ。もちろんマスコミという環境のおかげだったのかもしれない。

これに対し、最近の大手企業の労働組合は大量にいる非正規の人たちを置き去りにしている。
全ての働く人に目を向けず、なんの労働組合かと思う。

もりもとなおき

  • この記事を書いた人

morimoto_ naoki72

森本 尚樹 早稲田大学卒。元新聞記者。約20年間、県議会議員を務めました。現在は福祉関連の会社の参与と在京シンクタンクの研究顧問

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