日米安保の歴史と意味が分かっているのかトランプ大統領
この度のG20サミットにかかるこのトランプ大統領の言い草には普通、日本人ならかなりアタマにくるな。

日米安保が不公平というなら、その言葉はそっくりお返しするし、公平にするためにも年間、1800億円にも及ぶ思いやり予算を廃止してもいいし、日本がアメリカに追従する象徴とも言える日米地位協定を、今すぐにでも破棄すべきだろう。
なんなら安保自体を破棄し、自主防衛にかじを切っても構わない。
こうなると一番、困るのはアメリカだ。
日本を一方的に守ってやってると思うなら大間違いだ
確かに日米安保のおかげで他国の脅威にさらされることなく、防衛費に莫大な予算をとられることなく(以前の話しで今は違う)、日本は大きな経済発展を遂げることができた。これは間違いないだろう。
しかし冷戦下、将来、アメリカを脅かすことになる対旧ソ連、中国のため、極東に米軍基地を置くことは、当時のアメリカにとって必然的なことだった。それを忘れたんじゃないのか。
かつて中曽根さんがレーガン大統領に『日本列島は自由主義世界を守る不沈空母になる』と発言し当時は物議をかもしたが、まさに極東にあってそういった役割だったはずだ。
G20サミット閉幕後、大阪市内で記者会見を開いたトランプ大統領は、日米安全保障条約について「不公平な条約だ」と不満を表明。
安倍首相に対しては、条約の「片務性を、我々は変える必要がある」と伝えたことを明らかにした。
アメリカが嫌なら日米安保はいつでも破棄しよう
今回の来日前には日米安保を破棄しても良いような発言を、身近な側近に話し、通信社に報道された。日米同盟の根幹である同条約のあり方について、米国大統領が公式に不満を表明するのは極めて異例だ。
トランプ氏は過去6か月間、安倍さんにこの旨、伝えてきたとも。しかし日本側の政権幹部は否定している。
トランプ氏は安保破棄発言については全く考えていないとはしたが、やはり相当、不満を持っている様子。
一方、「安倍首相に伝えた」というトランプ氏の発言について、安倍政権幹部は29日、「全くない」と述べた。

安保の問題だけは毅然とした議論をすべき。でないと今後、あらゆる日米交渉を有利に運ぶため、トランプ大統領は必ずちらつかせてくるだろう。わが国の重大な国益が絡んでくる。もりもと なおき